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Photo by
noriyukikawanaka
激辛ジャンキーで擬似サウナで整って
ラーメンの波が来る。定期的にラーメンが食べたくてたまらなくなる。
お気に入りのお店に行きたくなることもあれば、チキンラーメンを家で食べたくなることもある。
お店とチキンラーメンの波は月1〜2回のペースで訪れる。
半年か年1のペースで来るのが、激辛ラーメンの波だ。
舌や喉がピリピリする、扁桃体が身の危険アラートを鳴らす、あの切羽詰まった刺激が恋しくてたまらなくなる。
その激辛ラーメンの波が唐突に今朝訪れて、昼ごはんにインスタントの激辛ラーメンをいただいた。博多ラーメンに辛味パウダーをふんだんにかけた。
期待通りにかなり辛くなった。辛スープを絡めた細麺をすする。どんぶりを両手で包んでスープも思いきり飲む。エアコンをつけていても、次から次へと噴き出す汗。鼻腔にまで感じる、痺れ手前の刺激。もやしと刻みネギの歯応えが小気味良い。
食べている間、意識の矢印は完全にこのラーメンだけに向いていた。巷で有名なマインドフルネス、フロー体験だったのかも知れない。アイムフル、マインド、フル。
汗だくで完食したとき、視界のモヤが晴れるような爽快感が私を満たした。
これが「整った」ってやつか。まるでサウナ。添加物やらなんやらがもりもりだったはずだが、とても健康になった気がした。
喉から手が出るほど食べたくなったジャンクな激辛ラーメンを、エアコンの効いた部屋で、いただいて、「整う〜」の境地に近づけて。
セミの声が少し遠くなってきた、そんな折の土曜日の、私の幸福な食卓。