【メルマガ絵本沼:第18号】---彼はみかんをいくつ食べたのか?---『エルマーのぼうけん』
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今回のお題は今年で日本語版刊行60年を迎え、現在立川PLAY! MUSEUMで開催中の原画展も話題になっている『エルマーのぼうけん』です。
原題は『MY FATHER`S DRAGON』。
「なんで「父の竜」なの?」と前から不思議に思ってたんですが、その謎がようやく解けました。というのも、私は本作を読むのは今回がはじめてだったから。
いつもどおり長文ですが、最後までお付き合い願えれば幸いです(^^)/
※原画展の感想は【絵本沼ラジオ】第10回で語ってますのでぜひご視聴ください。
■お知らせ
1)絵本沼イベント「戦後78年「絵本」は戦争と平和について何を語る」のダイジェスト動画を配信しました。
8/6に開催しました絵本沼イベントのダイジェストです。飫肥さんのおかげでめっちゃ濃い内容でした(^^;)
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2)無料体験版【絵本沼ゼミ】「―愛する者と愛される者―『がまくんとかえるくん』シリーズ」配信中。
あの作品の特殊性について触れてます。作品の景色が変わりますのでぜひどうぞ。
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---彼はみかんをいくつ食べたのか?---『エルマーのぼうけん』
■初読の醍醐味
書架にはずっと差さっているのに頁をひらくにはきっかけが要る、そういう類の本がしばしばある。今年のお盆休み、私はこの齢にしてはじめて『エルマーのぼうけん』(ルース・スタイルス・ガネット/ルース・クリスマン・ガネット/わたなべしげお/1963/福音館書店)の頁をひらいたのだった。
と、これを書くのは何度目かになるが、30年近く児童書に関わっていると周囲からは「この人は児童文学に詳しい」と思われがちになり、でも児童書にはいくつか畑があって、私はその中でもズブズブの「絵本畑」の人間なので児童文学や読み物にはめっぽう疎く、岩波少年文庫ですら5冊くらいしか読んでないのだった。『ナルニア』も『ニールス』も『ピッピ』も『ホッツェンプロッツ』も未読なり。
そんな私が『エルマー』を読もうと思ったのは、本作の原画展を観に行くことになったからだ。絵本の原画展が大好きで、原作を読まずに原画展を観るなんてそんなもったいないことはようできん。くわえて著者のこともインプットせんとと『「エルマーのぼうけん」をかいた女性 ルース・S・ガネット』(前沢明枝/2015/偕成社)も併読。こういうのは積読せずにサクっと読む。
結果、
ストーリーがめっちゃ面白い
語り手がエルマーの子どもだから「MY FATHER’s」
著者は今年100歳でご存命
挿絵画家は著者の義母
手書き文字は著者の旦那が担当
などなど驚きの連続で、「もっとはやく読んどけばよかった」としっかり後悔する始末なのだった。ある意味予想通りというか日常的というか。。
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