にんじんさんと てあみの マフラー
ふゆの さむいよる。
おかいものかごのなかで、
にんじんさんが めをさましました。
「あれ? これはなんだろう?」
かごのなかには ふたほんの ながいぼうと
ふわふわの けいとが はいっています。
「さわってみたいなあ...」
そーっと てを のばしてみると、
ふわふわして とても きもちいい。
うれしくなったにんじんさんは、
けいとを ぎゅっと にぎってみたり、
くるくるっと まいてみたり...
「あっ! たいへん!」
けいとが ぐちゃぐちゃに もつれてしまいました。
よくあさ。
「まあ、これは どうしたのかしら?」
おばあちゃんが もつれたけいとを みつけました。
だいどころでは、にんじんさんが
まっかなかおで うつむいています。
もともと あかいのに、
もっと あかくなってしまいました。
「あらあら、にんじんさん。
けいとが きになったのね」
おばあちゃんは にっこりわらって、
まどぎわの いすに すわりました。
まどぎわは しずか。
チクタク、チクタク。
おばあちゃんの てが うごくたび、
けいとが とけいの はりみたいに
すべって いきます。
にんじんさんは じーっと みつめています。
つぎの あさ。
「まあ!」
だいどころに いってみると...
にんじんさんが いっしょうけんめい。
あみばりは ぎこちなく とまったり、
けいとが からまったり。
「ううん...」
おでこに しわを よせながら、
ちいさな てで むずかしそう。
「にんじんさん、じょうずだこと!」
「でも、ここが うまく できなくて...」
「だいじょうぶよ。
これからは いっしょに あみましょうね」
それからというもの、
まいにち まいにち。
はじめは ぎこちなかった あみばりも
すこしずつ なめらかに。
おばあちゃんの とけいの はりみたいに、
にんじんさんの てむしも
やさしく うごくように なりました。
ふゆの さむいひ。
おばあちゃんが まいている マフラー。
ちょっと ゆがんだ もようのところは、
にんじんさんが あんだ ところ。
ひとめ ひとめ つながって できた
このマフラーには、
おばあちゃんと にんじんさんの
たいせつな じかんが つまっています。
おしまい
いかがでしたでしょうか?
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