梅の木

宝物は何ですかっていうよくある質問の答えがなかなか思い浮かばなかったけど、最近は実家の庭の梅の木だなと思うようになった。
亡くなったおじいちゃんが昔植えたものなんだけど、紅梅に白梅が接ぎ木されていて1本の木に紅と白両方の花が咲くの。
我が家で1番に春の訪れを知らせてくれて、この梅のつぼみが膨らみ始めるともう春だなあって感じる。
この梅の木が大好きなんだけど、多分家族皆そうでお父さんは家族のLINEグループで梅の花が咲いたよって教えてくれるしお母さんはブログで梅の花が咲きましたって記事書いてるし、(お姉ちゃんと弟とおばあちゃんはわからないけど)
おじいちゃんも庭の4分の1を潰したときに他の木は切っちゃっても梅の木はわざわざ植え替えていたし多分庭の木の中で1番好きだったと思う。でも個人的には金木犀と小手毬も切らないで欲しかった。
ちょうどこのくらいの時期におじいちゃんが病院のベッドで、庭の梅の花はそろそろ咲く頃だろうか。見たいなあって言っていたときにものすごく菅原道真の

東風吹かばにほひおこせよ梅の花
あるじなしとて春な忘れそ
( 訳: 春になって東の風が吹いたならば、その香りを私のもとまで送っておくれ、梅の花よ。
主人がいないからといって、咲く春を忘れてくれるなよ。)

みたいだなあって思ったの
っていうのをさっきふと思い出したんだ。

だからさっき、あなたが居なくなってしまった今でも忘れずに梅の花は私たちに春を届けてくれていますよ〜ってテレパシー送っておいた

帰省するまで咲いているといいなあ





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