一文字挵
一文字挵 (イチモンジセセリ)
チョウ目、セセリチョウ科の昆虫となる。
大きく真っ黒なつぶらな瞳と、茶色の羽根と
子犬みたいなキュートな可愛さをもつ、小型
のチョウとなる。
このチョウの名前の一文字は、茶色い羽根に
白いラインが並ぶ様を指して、一文字の名前
がつく。セセリチョウは漢字表記で、『挵蝶』
という字になる。
『挵る』(セセル)という、耳にも馴染みの
ない昔の言葉であるが、棒など尖ったもので
何度も突つく様を表す言葉であり、忙しなく
辺りの花を次から次へと飛び回って蜜を吸う
時に、口吻を花から花へと次々にせせる様子
がその名の由来となる
忙しなく飛び交う姿も特徴ではあるが、蜜を
吸って集中している時には、意外と簡単に手
で捕まえられたりしちゃうドジっ子でもある。
ほらほら、もっと機敏に賢く生きなさいなと
教訓を与えて再び空に放ってやると、また花
の蜜を求めて飛び回る。
一度、捕まえたセセリチョウは警戒心が強く
なり、少し近付いたとても、逃げる様になる。
そうそれでいい。虫の世界は誰も生き延びる
為の術を教えてはくれず、孤独の中に於いて
常に自己判断。だから、敢えて違う種である
私がそれを教えてやるのだ。
これらの情報はDNAの中の記憶情報として
次の命へ受け継がれていく。自然淘汰されぬ
為の生き物の生存率アップは、過去の個体の
経験と記憶が積み重なったものなのである。
そんな風にして考えるとまた、これらの虫に
対する愛おしさが増す私なのである。彼らも
頑張って日々を生きているのだ。
『一寸の虫にも 五分の魂』
これが私にとり、虫へ向き合う言葉なのである。
和名 一文字挵 (イチモンジセセリ
洋名 ストレート スイフト
(STRAIGHT SWIFT)
学名 パルナラ グッタタ
(PARNARA GUTTATA)
分類 チョウ目、セセリチョウ科、
イチモンジセセリ属
種類 チョウ類
全長 2cm
分布 日本(関東以南)
出現 6〜10月
食性 幼虫 イネ科植物
成虫 花蜜全般
撮影 大阪市淀川区 花蜜吸、休憩
和歌山日高川 羽拡げ姿
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