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アイラトビカズラ 千手観音の化身とも呼ばれる植物


相良飛蔓
(アイラトビカズラ)


マメ科、トビカズラ属、の多年生蔓性植物


熊本県山鹿市菊鹿町の中、相良地区に一本
この植物の自生が発見されアイラトビカズラ
の名が付く。この樹木は樹齢が千年以上と
言われ、特別天然記念物にも指定されており
大切に保護されている樹木だという。


だが、この樹木は京都にも二ヶ所に植わる。
京都府立植物園内にレストランがあるのだが
その脇にこんもりと大きく茂った樹木があり
これは蔓性植物がドーム状に形成されていて
高さは5m程で中に入ることができるのだが
開花の時期には、コーンスープの様な香りが
漂っている。アイラトビカズラの花が放った
独特の香りである。


花自体が大きいのも特徴的な植物であるが、
この花が無数に連なる姿がもう圧巻である。


伝説によると、ある村に大きな災害が訪れて
人々が苦しんでいた際、千手観音がその様子
を憐れんで、天から舞い降りては助けの手を
差し伸べたのだが、千手観音がその多くの手
を伸ばし続ける中で、それが絡み合い、植物
となって地上に残ったといわれている。その
植物こそがアイラトビカズラであって、花が
垂れ下がる姿が千手観音の腕を思わせる形に
似ているため、観音にまつわる植物とされる
ようになったと言い伝えられている。


また、トビカズラは、優曇華(ウドンゲ)と
呼ばれており、三千年に一度開花した際には
如来が降臨するとも言われるもので、有難い
植物でもある。各地の植物園にて植っている
この植物は毎年、花を咲かせてくれている様
であり、私もこの花を撮影しながら、何とも
神々しい姿だと感動した植物のひとつである。


この植物は花蜜食性の蝙蝠(コウモリ)より
受粉するのだが、日本国内にはその様な動物
はおらず、受粉をしない事から実がならない
という問題があるのだが、日本新薬の京都は
山科にある植物資料館では、人工授粉により
数えただけでも12個もの大きな鞘が成って
いて素晴らしいなと写真を撮らせて頂いた。





和名 相良飛蔓
   (アイラトビカズラ)
洋名 エバーグリーンベルベットビーン
   (EVERGREEN VELVET BEAN)
   シービーンズ
   (SEA BEANS)
学名 ムクナ センペルビレンス
   (MUCUNA SEMPERVIRENS)
分類 マメ目、マメ科、トビカズラ属、
   アイラトビカズラ種
種類 多年生蔓性植物
草丈 5m
開花 4〜5月
花色 赤紫のベルベット系
花径 7cm
原産 日本、熊本県
言葉 頼れる人
   薄れる思い出
   遠方の友
撮影 花 京都府立植物園
     2024年5月11日
   実 日本新薬 山科植物資料館
     2024年10月26日
備考 特別天然記念物

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