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PLATANUS


プラタナス (PLATANUS)



黒いボンボリみたいな実が可愛い。




和名で鈴懸ノ木 (スズカケノキ)と呼ばれる
落葉広葉の高木で、分類ではスズカケノキ科、
スズカケノキ属。樹高については高いもので
50mまでも伸びるものである。



写真は大阪の万博公園('70 EXPO)の
敷地内にこれが何本も植っいるのを撮影した
ものである。その高さには圧倒されてしまう。



この立派な樹木はアメリカ南東部や中西部を
原産とする落葉樹である。幹の真っ白な木肌
がとても美しく、アメリカ以外では欧州にも
多く渡り、街路樹としてもとても人気が高い
ものとなっている。



日本にも明治時代に渡来した際、新宿御苑や
日比谷公園へ植えられた後に都市緑化計画で
2万本という壮大なる街路樹計画がたてられ
都内を中心に何本もが植えられる様になる。
プラタナスの名称はこの時に一気に知られる
様になり一般の人にも愛される樹木となる。


一時は街路樹には良いとされていたこれだが
落葉が多く、小枝も良く落ち、毛綿状の種子
が拡散する事から、秋口のこれら清掃作業が
大変過ぎるとの理由で現代では新たにこれを
街路樹に植える動きは大幅に減少している。



パブリックウッドに適した樹木の条件とは、
長生きし、虫の発生を促さず、病気に強く、
落ちモノが少ない事と、そしてメンテナンス
の費用が掛からない事が必須となっている。
手離れが良いのが何よりなのである。とは
言ってもこのアメリカスズカケノキは樹齢が
約400年にも渡るので既に植樹されている
ものは、まだまだこれからも長生きしていく。



プラタナスのこの学名は『巨大な葉』からの
名称となり、花言葉の『天才』『非凡』等は
このプラタナスの木陰でギリシャの医学者の
ヒポクラテスがその弟子たちに医学を教えて
が哲学を説いた事からきている。この樹木は
現在もコス島に現存して、ヒポクラテスの木
として残り観光スポットとなっている。この
株分をして世界の医療関係の施設には同じ名
のヒポクラテスの木があちこちにある。


ヒポクラテスの像
『ヒポクラテスの木』の切手である
コス島の地図、ここにもヒポクラテスの木の位置が記載



和名のこの鈴懸ノ木(スズカケノキ)の由来
は何かであるが、このプラタナスの実は写真
にある通り、まん丸いのがぶら下がる。山伏
が上半身に纏う装束を結袈裟と呼び、その胸
の部分にある装飾物である鈴梵天、この俗称
を鈴掛と呼ぶのである。



弁慶を含め、山伏が衣装にぶら下げるものを
そう呼んでおり、丸いフワフワの球体を指し
そう呼ぶ。イラストはネットから拾ったが
少し鈴掛が大きすぎるかもである。



この黒い実、となりのトトロに出てくるあの
煤渡(ススワタリ)、マックロクロスケにも
見えて、とても可愛らしい。



また、コレクションに付け加えようと思う。








和名 鈴掛ノ木 (スズカケノキ)
   篠懸ノ木(スズカケノキ)
   亜米利加鈴懸ノ木
   (アメリカスズカケノキ)
洋名 プレーンツリー (PLANE TREE)
学名 プラタナス オクシデンタリス
   (PLATANUS OCCIDENTALIS)
分類 ヤマモガシ目、スズカケノキ科、
   スズカケノキ属
種類 落葉高木
草丈 30〜50m
開花 4〜5月
花色 黄(雄花)、緑(雌花)
花径 15mm
原産 北米
渡来 明治時代前半
言葉 天才
   非凡
   好奇心
撮影 大阪万博公園(70EXPO)敷地

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