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ムラサキ 小磯良平が描いた薬用植物


紫 (ムラサキ)


ムラサキ目、ムラサキ科、ムラサキ属


日本や東南アジアが原産の多年生植物で
特に根が濃い紫色をしており、古くから
染料や薬用として利用されてきたもの。


根から抽出した紫色の染料は、平安時代
から高貴な色として知られており『紫根』
(シコン)の名で知られていたもの。この
染料は衣服や仏具の染色に使われることが
多く、希少で貴重な色として扱われていた。


『紫』(ムラサキ)なるその色を示す言葉
自体の語源は、実はこのムラサキの根から
得られる紫色の染料に由来している。
なぜムラサキの語源となったかであるが
この植物の花は純白であるが、この白花が
『群れて咲く』その様子を指した言葉から
『群ら咲き』(ムラサキ)の呼称が生まれ
これの根の色を表した色そのものの名が
『紫』(ムラサキ)となったのである。


古代日本では、紫色は貴族や上位階級の
人々が用いる色とされ、その象徴的な価値
があった。紫色は『尊い』色とされ、この
紫の染料を得る為、多くの手間がかかる事
から、希少性が更にその価値を高めた。
このため、『紫』という言葉は単なる色を
超えて、尊さや高貴さを意味する語として
用いられるようになったのである。


法曽界で最高位の者だけが身に付ける事が
できる色がこの紫色であって、各種の宗教
に於いても紫色が最高上位の身分の者しか
与えられなかったのも同じ様に、この色を
再現させる染料が貴重だったからとされる。


下の写真は、花と実を撮影した写真となる。
前述の通りで、根は紫だが、花は白である。
また、その実も熟成する前のものは白い。



和名 紫 (ムラサキ)
洋名 プクーン
   (PUCCOON)
   レッド ルーツ リソスペルマム
   (RED-ROOT LITHOSPERMUM)
学名 リソスペルマム エリソロヒリゾン
   (LITHOSPERMUM ERYTHRORHIZON)
分類 ムラサキ目、ムラサキ科、ムラサキ属
種類 多年生草本
草丈 30〜60cm
開花 6〜7月
花色 白
花径 6mm
原産 日本
言葉 永遠の愛
撮影 花 武田薬品工業 京都薬用植物園 
   実 日本新薬 山科植物資料館

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小磯良平 (コイソリョウヘイ)

美人画を描かれる事で有名な画家であったが
武田薬品工業よりメディカルボタニカルアート
(薬用植物画)のオファーを受けて多数を描く。
水彩画として描かれたそれらはとても美しい。
烏瓜もその根が薬用として扱われるものとして
描かれているものである。

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