【毎週ショートショートnote】裏お題:錬成は電卓の親族&おまけ
「そうそう、妹の家が電卓家族になった話を知ってる?」
俺は家計簿を付けている妻の隣で、話しを続けた。
「最初は、健康管理でカロリー計算をするためにやっていたらしい。消費カロリー計算するために家族は電卓を持ち歩くことになった。
<面白くなって、何でも数値化・定量化することに>
【1aita=指にささくれが出来た時の痛さの単位】
⇒タンスに小指をぶつけた痛さの数量=10aita
【会話を数字表式】
例:よろしく=4649 早く帰れ=88950
<今では数字でLINE会話してるみたい>
0103 5610 5aita
(おとーさん ころんで 5痛い)
錬成されてるよな~簡素で合理的。数字に強くなるし、時間と金の節約にもなる。電卓があればできるよ。俺たちもやってみようよ」
妻「うちは無理じゃないかな。早く電卓返してよ」
ソファに寝そべって、なんだと思いながら、手元を見る
俺はTVリモコンと電卓を間違えて、チャンネルを必死に替えようとしていた。
携帯電話の無かった頃、ポケベルってありましたよね
私が大学時代にポケベルが流行っていました。ポケベルは文字を数値にして打ち込む必要があったので、変換表を見ながら打っていました。
私の当時の感覚では「めんどくさいなー」でしたね。
入力が長くなると、公衆電話の10円が途中で切れて、あわてて財布をだすと100円しかないときは、泣く泣く100円を投入する羽目になります。
公衆電話でOLが超高速でポケベルを打ち込む姿を見て「カッコイイ」と思っていました。
<ポケベルでは暗号数字の様な使い方も発明されていました>
0840(おはよう) 11014(会いたいよ)
暗号数字には、直接的な文字のやり取りよりも、特定の感情や意味が込められ、受け取る人にとっては、その背後にある感情を読み取る楽しみがあった時代でした。