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実家の仏壇に、子どもたちと手を合わせる(おはよう!そのべ第33回)
最近、久しぶりに子どもたちを連れて実家へ遊びに行きました。実家と言っても、両親が引っ越したのは僕が一人暮らしを始めた後。だから、生まれ育った家ではありません。
玄関を開けると、両親が「いらっしゃーい」と言って、孫たちを抱きしめにやってきました。なんとも和やかな光景です。キッチンからポップコーンの香ばしい匂いが漂ってきて、僕は急に空腹を感じました。市販のものと違って、自分で焼いたポップコーンは塩加減を調整できるのがいいところです。
実家に来たとき、そして帰るとき、僕は必ずすることがあります。それは、仏壇に手を合わせること。子どもたちと一緒にしています。
思い返せば、僕が小学校に入る前から仏壇に手を合わせる習慣があったように思います。親から「手を合わせなさい」と言われたわけではなく、親がする姿を見て、自然と自分もするようになりました。
仏壇の前に座って手を合わせ、お辞儀をする。それだけ。何かを祈るわけでもなく、願い事をするわけでもありません。朝夕、当たり前のように手を合わせていました。歯磨きをするのと同じくらい、ごく自然な習慣でした。
ご先祖の誰かが欠けていたら、僕は生まれることができませんでした。そう考えると、今こうして生きていることをありがたく思えます。しかも、隣には可愛い子どもたちがいる。昔はひとりでしていたことを、今は子どもたちと一緒にしている。そう思うと、なんだか特別な気持ちになります。
仏壇に手を合わせる習慣が、子どもたちの記憶にどう残るのかはわかりません。でも、いつか大人になったとき、「ああ、こういうことだったのか」と気づく日が来るかもしれません。
次回の「おはよう!そのべ」でお会いしましょう!
そのべゆういち
charoma0701@gmail.com
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