苦しい時•つらい時にこそ使いたい、(笑)の処方箋
むかしむかし、Twitterで、ひとつのライフハックを知った。それは、「イヤなこと•ツラいことがあったらそれを書いて、最後に(笑)を付け足す」というもの。
ええ、誰でも簡単にできるやつ。でも、この技の威力は相当なのだ。
たとえば、「あいつムカつく」と書きたい時。
物騒だが、自分以外が見えない場所ならひっそり書いてしまう。そして(笑)を付け足す。
「あいつムカつく(笑)」
ほら、印象変わるでしょう。
同じようにやってみる。
ドタキャンされた → ドタキャンされた(笑)
先輩にどなられた → 先輩にどなられた(笑)
あいつあり得ない → あいつあり得ない(笑)
本当に笑える気持ちになってくるから、この技はきっと本物だ。何年も前に見たのにも関わらず、ときどき思い出しては試してみて、今夜のように効果を実感して笑ってしまうわたしがいる。
うれしいとか楽しいとか、ポジティブなものは表に出しやすい。ただ、ネガティブなものは悩みどころだ。そのまま表に出すと意図しないところで誰かを傷つけてしまうこともある。自分が傷つけられたことで傷つく人を増やすなんて、そんなのはイヤだ。
そう思うと自分のなかで何とか消化してしまおうと、表に出さない人は結構多いんじゃないだろうか。それができるならいいけれど、消化不良を起こすこともあるし、いつまでも体内に残ってしまう場合毒になることもある。いざという時のため、自分にあう対処法を持っておいて損はないだろう。
応援しているアーティストさんの好きなところのひとつに、「良いも悪いも表に出す」というのがある。分かりやすい人は余計な心配がない分、安心して応援できるのがよい。
最近気付いたことだが彼は、ネガティブを表に出すのがとても上手い。なかなか人ができない方。どうやっているのを簡単に説明するなら、きっとコツは「笑って言う」ということだ。
例えばパソコンのバッテリーがダメになった時。つくなければいけないものを1日たりともずらせないと、焦るような状況に追い込まれていた。そんな時にも笑うんだ。そして、言う。
「ポジティブに話してますが、根っこは落ち込んでます
でもね、こういう日もあるって感覚です」
相手が受け取りやすい形で、(笑)をつけたり、笑いながら話してしまう。すると、自分のなかでも笑い話に変換されるのかもしれない。
わたし自身は、律儀にきっちり落ち込むことが稀にある。それは、意外にも何でも真正面から受け止めるところがあるからかもしれないと、最近になって分かってきた。
誰かの好意で、相手も気づいていないところで静かに傷ついているなんてもったいない。さらに、引きずるなんて、もってのほか。そんなの、完全なる人生の無駄遣い。
だからわたしも、(笑)の処方箋をもっと積極的に使っていく。
あのさ、ライブのマナーは守ろうぜ(笑)