見出し画像

初のキッズe-スポーツ大会の舞台裏。

 本日、「脱獄ごっこ×生野っこe-スポーツチャレンジ!!」を開催しました。(企画の意図は前回の記事で書きました)当初、区内在住の小学生のみを対象としたイベントにする予定でしたが、参加状況を見て要件を緩和しました。結果、50名以上の方に申し込んでいただき、教員や教育委員会などの教育関係者もオブザーバー参加して開催されました。

 最初に「参加者の確認が難しい(zoom名・ゲーム名・申し込み名の照合が困難)」「参加者がうまくゲームに入れない場面があった」「審判が複数入ってしまった」等のトラブルがあり、参加者のみなさんには、残念な思いをさせてしまった場面があったことをお詫びします。申し訳ありませんでした。見ている方も、歯がゆい場面があったかと思います。

画像1

 現場では運営側で死力を尽くしていた(特にMCのスポタカ大川隊長!)のですが「その場にいない」方たちにどうスムーズに連絡するかという課題もありました。反省点は必ず次に活かします。今回、一緒に取り組んでくださった「チーム生野っこチャレンジ!!」のみなさまにも、深く感謝申し上げます。

「こどものゲームを大人が応援する」最初の一歩!

 私はzoom環境にないこどもたちの参加会場である「電脳空間 eZONE」で参加しました。この外観!

画像2

ゲーミングチェアにうっとり(仕事用に欲しい)!一緒に行った子どもたちも「うわぁ!」と歓声を上げていました。

画像11

 一緒に来られた保護者のみなさんは2階から応援。生野区役所・ロート製薬そして運営のスポーツタカハシのみなさん、運営スタッフは1階でこどもたちの様子を会場とzoom参加の両方で見ながら、進めていきます。

画像4

 eZONEの館長さんやオーナーさんも来られて「こどもたちにも使ってほしいので、こんな機会があってうれしいです」とおっしゃっていました。

 堂々とゲームができる空間があり、こどもたちがスマホやタブレットを持ちバリバリ戦う姿を、大人たちが見守り応援しているというこの場そのものが「時代の転換点に立ち会っている」感じがしました。運営の反省はいくつもありますが、参加者のみなさんはこの大きな「最初の一歩」に関わってくれたチャレンジャーだと思っています。

「脱獄ごっこ」での初のe-スポーツ大会

 今回、企画が立ち上がった時に「ゲームタイトルをどうするか」という話の中で、スポーツタカハシさんがUUUM株式会社さんにつないでいただき「脱獄ごっこ」で実施することとなりました。メリットとしては以下の通りです。

 ◎小中学生ユーザーが多い
 ◎Switchなどのハードが無くてもできる
  ⇒親のお古のスマホでもできるので、経済的な事情に左右されにくい
 ◎チーム戦ができる
 ◎チャット機能がない
  ⇒チャット機能による見知らぬ人とのトラブルは避けたい
 ◎課金で強くなるゲームではない

「脱獄ごっこ」としてはe-スポーツ大会で使われるのは初めてのことで「観戦モード」が無いために、運営側から赤・白のチームに中継と審判要員として一人ずつ入る形で実施しました。メンバーが時間内に指定の部屋に入れない、離脱者が出ると空きを一般ユーザーから選んでくるので、それがありがたい面もありますがチーム戦としては課題が残りました。

 リアルまたはオンラインで事前にしっかりチームを組んで、入ってきてもらえると有難いなぁという一方で、今回、同じゲームをしている友達がいないので……と、個人参加したこどもたちが会場で仲良くなっているのを見て、「個人枠」の必要性も感じました。

 今回のフィードバックはUUUMさんにも提供しますので、今後もいろんな主催者が「脱獄ごっこ」で大会を開いてくれることを期待しています!

スクリーンショット 2020-10-10 21.30.33

 MC大川隊長が、何試合か実況してくれましたが、特に最後の本拠地での攻防は盛り上がります!会場のこどもたちも釘付けでした。

 このゲームで勝つポイントは「チームでの役割分担」「状況の変化に対する臨機応変な対応」です。トレーニングを積んだ上の素早い攻撃や裏道を抜けていくコツもありますが、兄弟で参加しているチームは日ごろからお互いの動きを把握しているからか、連携がいいなと思いました。

画像8

 一方、会場やオンラインで初めてチームを組んだ相手とも、回を重ねるうちに連携がよくなってきていました。普段の「脱獄ごっこ」では知らない人と自動的にマッチングされ、一回きりのチームで遊ぶことが多いと思うのですが、固定チームで戦うことで同じゲームでも違う魅力が見えてきました。

プロのe-スポーツアスリートからのメッセージ。

 トークセッションは時間が押してしまい、後日、対談映像を加えてご紹介したいと思います。e-スポーツアスリートやプロのストリーマーの3名の方に、こどもたちががんばる姿を見ていただいたのと、素敵なメッセージをいただきました。

画像6

「鉄拳」で活躍するe-スポーツアスリート・みぃみさんから。

 プロゲーマーになろうと思うと、そのゲームを練習する時間が必要になるので、「自分で時間をつくる」ように宿題もこなして、がんばってください。あと一番大事なのは、自分も時々忘れてしまいますが「楽しんでやる」ことを忘れないでくださいね!

カードゲームの世界で活躍する将輝星さんは会場で参加。

今日は、なかなか見られないプレイや動きを見ることができました。そしてみなさんが楽しんで参加していたので、その心を忘れずにこれからもゲームを楽しんでいただければ、と思います。

ママでストリーマーであるsayukiさんから。

 これからゲームに関する仕事に就きたいと思う人もたくさんいると思います。そんなみなさんに伝えたいのは、あえて「ゲーム以外のことをする」ことです。もちろんゲームもしていいんですが、本を読んだり知識を増やしたりして「自分自身をレベルアップ」していくことで、(中略)ゲームの作り手になった時やストリーマーをやる時に人と違うものが出てくるようになります。 

 短い時間ですが、3名の方には他にもメッセージやゲームと向き合うコツをいただきましたので、それは次回のnoteで書く予定です。

「ゲームがうまい子」が表舞台でヒーローになる日。

 今回、ゲスト参加してくださった新巽中学校の山本昌平先生とは、明日にもう一度「ゲームと教育」について対談する予定です。
 
※その動画を加えて編集したトークセッションは、キャリア教育の教材として公開しています。


画像7

 今回、生野中学校から教頭先生が中継して、3チーム参加してくれたのも嬉しかったです。大人たちはそこで初めて「小中学生はこんなゲームをしてるのか」「こんなスマホの使い方をしてるのか」と知ることになった効果もありました。単なる禁止や指導が通じる時代ではないことを、関わった大人たちは痛感したと思います。

前回のnoteをたくさんの方に読んでいただきました。「対話のきっかけ」を作れた実感は、保護者の方のアンケートからも感じました。

 優勝は「グリーンズ」という小学生を含むチーム。生野区長として、バーチャル表彰式をさせてもらいました!

画像9

とにかく会場が赤かったので真っ赤ですが、小学校の校長時代にもできなかった「ゲームが上手な子が表舞台で褒められる」場面を作れて、嬉しかったです。また、小さい子でめちゃくちゃ上手な子が何人もいて「年齢や体形のハンデを超える」e-スポーツの可能性も感じました。

画像10

 他の自治体や民間企業も、今後ぜひ「キッズ向けe-スポーツ大会」を検討していただきたい!と願っています。

舞台裏の大人たちもがんばってた!

 しかし、何でも「初めて」には困難があります。今回はロート製薬さんによるバックアップ、デジタルハーツさんのコーディネート、スポーツタカハシさんの運営、生野区役所の巻き込まれチームの調整などなど「チーム生野っこチャレンジ!!」の乗り越えてきた壁は高いものでした。

 参加しているこどもたちにはわからないだろうし、「運営ダメダメだなぁ」とがっかりさせたかもしれません。今日も参加者に、すぐメールを送ってその点はお詫びを伝えました。

 ただオンライン会議で東京と大阪をつないで打ち合わせを重ね、三重の工場からゲーム好きのロート製薬社員の方が助っ人できて、分刻みでその場で判断しながら大会を運営したスポーツタカハシおよびeZONE関係者のみなさんの姿に、胸が熱くなりました。

 このステージを作りたくて、大人も必死でがんばっていたことや「e-スポーツイベントの運営」という仕事を知ってもらえると嬉しいです。

 まずは、初めてのキッズ向けe-スポーツ大会が無事終わりました。参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました!


 《おまけ》さすがロート製薬さん、間には「おやすめ体操」をVtuberのキャラクターが紹介してくれる映像が流され、参加賞には目にいいタブレットをいただきました!

画像11