”STEAM”な視点で、社会科や言語教科が”つながる、そして広がる”
どうも!
最近、キュウリをたくさんいただいて、それを浅漬けにしてポリポリと毎日食べているタマちゃんです!ご飯が進んでしまうのが悩みどころ…(笑)
みなさんは、どんな漬物がお好きですか??
そういえば、漬物って他の国ではなんて言うんでしょうか?
そもそも日本以外で漬物って食べられているんでしょうか?お隣韓国のキムチはすぐに思いつきますが…
漬物、英語では
pickles 又は pickled vegetable
と訳されるそうです。
ピクルス、とすれば、日本でも有名ですよね。あの野菜を酢漬けにした保存食です。前菜に出てきても、サンドイッチやハンバーガー挟まれていてもおいしい!
日本の漬物、代表的なものだとたくあん、と比べるのであれば、ピクルスは強い酸味が特徴的で、ローリエやハーブなどの香りの強いもので、香りづけをしていることがあげられそうです。欧米の脂っこい食べ物が好まれる食文化とも関係してそうですね。
日本の漬物は、米食文化の中で発展してきていることが想像できます。ご飯と味噌汁に、主菜、そして漬物、典型的な和食の形ですよね。この漬物には、酸っぱいものもあれば、塩辛いもの、味噌やぬかなどの素朴かつ独特な味を生み出しているものまで、その味付けは幅広くありますよね。
日本でも、英語が話されている国も、野菜を漬けて作るというプロセスは一緒。でも、漬物は英語圏だとどれもpicklesとなってしまい、あのキュウリを酢漬けにしたものをイメージされてしまいそう。
日本食が誇る、Japanese pickles はたまた ”tukemono” をどうやって英語で説明するのか。ぬか漬けや奈良漬け、麴漬けなどそれぞれどう表現するのか。
ここに、漬物を、作り方(調理:家庭科)、成分(栄養:家庭科、保体)、発酵の仕組み(生物:理科)などの観点を越えた、言語教科のつながりを考えることができます。
もちろん、外国では日本食や侍・アニメ・マンガなどの日本文化は注目を浴び続けています。そういった日本文化を知って紹介することは、1つ言語の壁を越えた交流の視点として、より一層広がりそうです。
ここで、”文化”というのも1つキーワードになってきそうです!
言語と文化はもちろん密接に関わっていますし、その文化の中でも漬物も含めての食文化、これは世界各地域、日本国内の各地域でそれぞれ特徴がありますよね。
例えばキムチ、世界的に見ても超有名な韓国の漬物
https://free-materials.com/ より参照
最初はこのキムチ、唐辛子を使った辛い漬物ではなかったそうです。現在でも漬物大国である中国から伝わった塩漬けが発展して、そこにニンニクや生姜を入れて漬けた”沈菜(チムチェ)”がはじまり。その後、日本との交易によって唐辛子が持ち込まれ、18世紀ごろの記録に唐辛子入りのキムチの記述が登場してきます(※諸説あり)。
また、キムチは食文化にとどまらず、キムジャンという庶民の生活・行事の文化にも大きく関わっています。冬の寒さが厳しい韓国では、越冬前に各家庭で大量の白菜や大根などの野菜をキムチに。核家族化が進んでいる現代ですが、この時期には若者も巻き込んで一大行事として強く根付いています。
漬ける野菜、漬物液の材料にはその地域で採れる野菜、過去にあった流通、昔から伝わる行事などなど歴史・地域性が大きく関係しているのが分かります。これは漬物に限った話ではありません。まさに社会科とのつながり。
ここまで漬物をテーマにして、英語(言語)と社会科にどう関連づけていくか、その例を見てきました。
STEAM教育、特に教科横断的な学びをするにあたって、この2つの教科は、他(多)文化を理解する入り口になる教科とすることができるのではないでしょうか?
S(理科・科学)・T(技術)・E(工学)・A(特に芸術)・M(数学)は、どうしても世界共通で、明確な答えのある分野が多いように感じます。
しかし、私たちが、次世代を託す子どもたちが、これから直面するのは、答えのないこと、それを様々な背景の人と共に解決していかなければいけない社会。言語の壁、文化の壁、そこにある固定観念は邪魔になります。
STEAM教育を理系科目で終わらせない。理系科目の知識もベースに、社会・文化・言語につなげ広げていくことのイメージはできたでしょうか。
そんな体験を、STEAM研究会で是非してみてください。