グローバル教育の落とし穴
最近よく、「グローバル人材を育てましょう」「英語力をつけましょう」「世界から遅れている日本」など、グローバル化する社会についていかないとまずいような雰囲気に教育業界全体がなっていますよね。
確かに日本人がどんどん世界で活躍することは、素晴らしいことです。しかし今の教育業界をみていると、「英語力の強化」「グローバルな考え方の導入」「インターナショナルスクールの人気っぷり」など、教育が世界に合わせていくことを目的としている気がしていて少しモヤモヤしています。果たしてそのやり方が本当に、未来の日本人の子どもたちの成功の鍵になるのでしょうか?
バックグラウンドが違うからこそ新しい価値が生まれる
日本人として日本の文化や価値観を持っているからこそ、他文化との交流で新しいアイデアが見つかったり、自分の価値観を見直したりできると私は考えます。
英語力やグローバルな考え方、インターナショナルスクールでの人脈って、正直努力さえすれば大人になっても得ようと思えばいくらでも得られるんです。
アイデンティティを失うリスク
実際に私はアメリカ留学の経験がありますが、いくら英語が話せていても、現地のネイティブ人からすると私は一アジア人なわけです。
例えば日本のインターナショナルスクールに通っている場合、「日本人からは外国人」「外国人からは日本人」のような印象を持たれやすくなります。この乖離がアイデンティティを失う大きな原因となり、自分はどこの国の人なのか、私とはなんなのかがわからなくなる問題が出てくるわけです。
またアイデンティティの形成は、幼少期からの環境がとても重要で、大きくなってからちょっとやそっとでは身につくものではありません。
「私とは」という問いに答えられるか。
グローバル企業や世界で活躍するためには、まさにこの問いに答えられないと苦労します。アイデンティティを見失うと、グローバルで活躍できるスキルはあっても、差別化することに苦戦し大きな壁になるのではないかと私は懸念しています。
日本の素晴らしさを改めて考えてみる
約2,600年も続く国で、世界で3番目に古い国とも言われ、人々は四季折々のイベントを楽しみ、多文化も柔軟に受け止め、真面目で団結力があり、人の気持ちを汲み取ることに長けている。素晴らしい人種ではありませんか。
私はこの素晴らしい日本に生まれたにも関わらず、なんでもかんでもグローバル化していくのは本当に良いことなのか少し疑問を抱きます。
英語やグローバルな考え方を学ぶ必要がないとは言っておりません。しかし、なんでもかんでもその手のものに飛びつくのはいかがなものかと思う今日この頃です。
結論
日本や日本人の素晴らしさをまずは理解すること。その上でグローバルなスキルや価値観を学ぶ。この順番が子どもたちの明るい未来にとって重要なステップではないかと私は感じます。
賛否両論ある内容かと思いますが、
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