世界の教養:和声(ハーモニー)
今回紹介するのは、和声(ハーモニー)についてです。ハモるって言葉もここからきているそうです。
和声(ハーモニー)は、二つ以上の異なる高さの音を同時に響かせたもので、旋律(メロディー)に色をつけます。
二つの音の高さの隔たりを「音程」と言い、音程は「度」と言う単位で表されます。例えば、ラの音からミの音まで5段階の隔たりがあるので(ラシドレミ)、5度と呼びます。中世の音楽家たちは、響く感じのする4度(ドとファ、レとソなど)や5度を好んで使い、旋律(メロディー)の4度か5度下に、旋律と平行して動くパートをつけました。
ルネサンス期になると、三和音が和声(ハーモニー)の基本単位となり、それが何百年も続いて、今も様々なジャンルの音楽で使われています。三和音とは、3度の音程(ミとソ、シとレなど)を基本にして、三つ以上の音を同時または続けて響かせた和音です。どの音程を組み合わせて和音を作るかによって、長調(明るく楽しげな響き)になるか、短調(暗くて悲しげな響き)になるかが決まります。
和音を使った音楽では、時々不安定な感じのする和音を出さないと退屈なものになってしまい、聞き心地が良かったり、安定していて落ち着いていたりする和音がないと気持ちがすっきりしない感じになるそうです。
参考文献
デイヴィッド・S・キダー, ノア・D・オッペンハイム, 小林朋則 訳, 文響社, 1日1ページ読むだけで身につく世界の教養365, 2018年, 25p