2023年、首都圏の帰国中学受験を振り返って、思うこと
こんにちは!EDUBALアンバサダーのKeikoです。
私たちEDUBALアンバサダーは、学校訪問をしてEDUBALでブログ記事を書いたり、インスタグラムアカウントのEDUBAL more!で帰国子女をお持ちのご家庭に様々な情報の発信をしています。
早速本題に。
昨年秋から始まった(早い学校では夏から!)帰国中学受験。2月の一般受験の終了とともに、春からの進学先が決まったお子さんも多いのではないでしょうか。今回は、2023年の帰国中学受験についてのあれこれを振り返ってみようと思います。
①帰国中学受験、年々難化の傾向に。
この数年、帰国中学受験で人気の難関校に合格するのがとても難しくなっているなあとは何となく感じていましたが…
難関校や人気校に合格するのはもう無理なのでは?と、今年はつくづく感じました。
帰国子女として受験を考えるとき、やっぱり気になるのが「英語力を活かした受験ができて、入学後もそれを維持・向上させてくれる学校」。
例えば首都圏では、「渋谷教育学園2校(渋渋・渋幕)・広尾学園・三田国際学園」を目指すご家庭が多いですよね。実際に帰国子女へのカリキュラムも各校とも充実していて(ただ3校ともカリキュラム内容は全く違うので、注意!)人気があるのが納得。
しばらく前までは上記にあげたような「難関校」では「英検準1級が目安」と言われていました。それがいつの間にか「英検準1~1級」となり、この数年に至ってはもうもはや「英検1級を持っていてもほとんどが落ちる。本当に受からない!」状況に。英語力のインフレ化が止まりません。
今年は「突き抜けた英語力があるのは当然。そのうえで英語以外の受験科目もある程度きちんとできるのが望ましい。(最後はもう、運かも…)」という印象を強く受けました。落ちた時の覚悟が必要で、納得いく併願校を選んでおかないと。英語で差別化が図れなくなってきていて、他の教科や面接で抜けがあったらアウト。とても厳しいです。
国算をやっていないお子さんは、受けられる学校が決まってしまいがちなのが帰国中学受験のツライところ。最近は帰国子女や国内インター生でも、「国算の学習も並行した」というご家庭も増えていますし、「英語メインの受験に切り替えたけれど、英語受験の方が厳しい」という声も実際に聞きます…
帰国子女だから、と受験科目を英語メインに上位校を目指す場合は
・非常に高い、突き抜けた英語力(あと、運と覚悟!)が必要。
・納得のいく併願校選びを。
・併願校を考えるとき、どうしても学校の選択の数が限られてくる。
これらを考えておく必要がありそうです。なので、試験の形態や学校選びはよくよく検討しておくといいですね。
そして…
早い時期や短期間で帰国したお子さんに国内インター生が加わり、学校によっては「英語資格があれば、海外滞在経験がなくても受験可能」な「国際生」としたことによって受験者数が例年増えているのも事実。少し前まで入り易かった学校も、軒並み倍率が上がってきています。母数が増えるのですから、当然ですね。
どうやら帰国受験は、もはや帰国子女だけのものではなくなってしまっているようです。
②「国際系」の学校の人気がますます顕著に。
もう、この流れは止まらないですね!
「国際系」の学校、コースの人気がますます高くなっています。
今年大注目の「芝国際」の人気はもちろんのこと、興味深かったのが、一般受験での「広尾学園インターSGコース」「サレジアン国際学園インターコース」の昨年比の応募者数の多さ。両校とも本科と比べて、インターコースの人気がとても高いのは、きっと時代のニーズを反映しているんですね。
上記はあくまで一例ですが、今年は受験生が集中した学校があった分、出願数が減った学校もあったようです。帰国中学受験でも二極化が進んでいくのかもしれないですね。
最後に
「入りやすくておトク」と言われることが多い帰国中学受験。受けられる回数が多かったり、受験科目が少なかったりの優位性はまだまだあります。
中堅校を目標にするなら、とても有利でしょう。
ただ、「帰国子女だからこそ絶対に行きたい」難関校を目指すと、むしろ厳しいのが現実。今後は、人気の難関校だけにこだわらない学校選びをする必要がありそうです。