塾で働くようになるまで⑨
今回は明光義塾で教室長になってからの話。最終回となります。
これまでの話をお読みでない方は以下のリンクより①〜⑧を先にご覧ください。
西大井教室へ
入社後、江戸川区の篠崎教室で研修となった。
篠崎教室はオープンして間もない教室で、アイディア豊富な教室長が運営していた。
掲示物の見せ方、講師との接し方、生徒との接し方、さまざまなものを見て、勉強させてもらった。
その後、1カ月ほどで品川区にある西大井教室での勤務となり、教室長として運営を任せてもらった。
駅前の教室で周りは住宅地。
通勤など教室の前を通る方にどんな塾なのか、そしてどんな取り組みをしているのか分かってもらえるよう、見せ方を意識した。
・縦型の幕を作成し、個別指導の利点をアピール
・看板にはオリジナルチラシを入れた小型の封筒をセット
・近隣のお店に挨拶に行き、チラシを置いてもらう
上記は一例であるが、毎日何かしらの変化をさせていった。
これができたのは、当時の講師陣が優秀だったのも大きい。
小学生から高校生まで対応可能な講師も多く、人気講師として商品化(アピール)していくこともできたからである。
そして協力的な方が多く、私が教室を盛り上げていく姿勢についてきてくれる講師も多かった。
また各学校の定期テスト分析をして、授業の進め方を講師と決めたり、予想問題を作成したりもした。
そして、多くの生徒が成績を上げ、紹介でご入塾される方が増えた。着任時は70名ほどの生徒数だったが、2年ほどで2倍ほどになった。
やりたいことを形にできて、それが結果にも繋がる。本当にやりがいがあり、楽しい仕事だ。そう感じた。
教室勤務履歴
その後は
・篠崎教室(東京)
・京成津田沼教室(千葉)
・船堀駅前教室(東京)
・六会駅前教室(神奈川)
・はりまや橋教室(高知)
にて教室長をした。
また2007年、島根県の松江南教室、出雲中央教室のオープンの際には1カ月ほど関わった。
そして環境の異なる教室で勤務することで地域に合わせた運営をしていく重要性も感じた。
地域ごとに保護者の方の考え方も異なり、同じ日本であっても県が違うだけで教育や進学の価値観が違うということが見えてきた。
このように様々な県で勤務したことで、生徒や保護者の方に「県外では何が一般的で、県内の方の考え方と何が違うか」などを私なりの言葉で伝えられるようになっていった。
生徒とも多くの出会いがあった。
小学生の時に入会、高校卒業まで在籍し、大学生になってからは講師として勤務してくれた生徒もいた。
結婚式にも呼んでもらった。
一人の子どもの成長をこれだけ長く見届けられるのもこの仕事の魅力の一つである。
黒田教室にて
そして私は2017年4月より島根県松江市にある黒田教室で勤務することとなった。地方都市で腰を据えて教室長をやってみたいと思っていたので、またとないチャンスだった。
教室は松江城の近くにあるなど、観光名所もいくつかある。
新しい住宅、マンションも多い。
閉店時間は少し早いけど、生活で使うお店もたくさんある。
私は移住環境、仕事環境ともに気に入っている。
着任して5年目に突入しているが、毎年新しい発見も多く、その年その年で動き方を変えている。
1年目は中学生の授業の仕組みの構築
2年目は日曜自習開放などのサービスの充実
3年目はタブレットを使用した授業の構築
4年目は大学入試カリキュラムの体系化
そして今年は
イベントの実施による地域活性化と教育情報公開の強化
を考えて行動している。
詳細は企業秘密だが、今年の動きを少々お伝えする。
現在、通塾している生徒さんの数は120名ほど。
面談も定期的に行なっているが、塾生や保護者の方に情報提供するタイミングをもう少し増やしたいとここ最近思うようになっていた。
また個別指導という形態上、生徒ごとに塾に来る回数も異なるため、伝えたいことをタイムリーに伝えられる子もいればそうでない子もいる。
どんな生徒にも早く情報を届けたいと思い、SNS等を本気で行い始めた。
・Instagram
→教室の情報はもちろん、大学や高校などの情報、勉強の仕方も情報提供
・オリジナルホームページ作成
→studioというサイトを利用して作成、管理
そしてTwitter、TikTokとこのnoteも。
こんな感じで色々試しているが、今の学生さんはInstagramの閲覧率は高い。
ほぼ毎日見てくれるので、ストーリーズの投稿は毎日継続している。少なくとも今年はやると決めたので、続けていくつもりだ。
続けた先に何かが生まれると信じて。
よく生徒には、「教室のInstagram、ガチですね」とお褒めの言葉?をいただく。
また大学紹介などをアップしているが、「知らなかった大学が知れて、志望校が決まりそうです」と感謝されることもある。
大人が楽しく仕事をしているのを見せるのも、私の役割かなと思っている。
本当は書きたいことはもっとたくさんある。
だが、現在進行形で教室長として勤務しているわけで、不特定多数が見ている場では手の内は明かさないようにしようと思う。(お問い合わせいただければ少しなら答えます笑)
さて島根県の印象はというと・・・これはまたの機会にお伝えしたい。
まとめ
私は20年近く、教室長という同じ仕事を楽しく続けている。本当に人に恵まれてここまで働くことができていると感じている。そしてこの先も塾で働きたいと思っている。
さらに縁があってやってきた島根という土地で、私がやれること、地域に貢献できることはまだまだあるとも思っている。
「室長、私が卒業するまで絶対に教室にいてください」
こう言われ、自分が求められていることが、私が島根で仕事をしていく原動力となっている。
このように私は自分の特性に合った「天職」と巡り会えたと自信を持って言いたい。
このシリーズは今回で最終回。
これまでお読みいただきありがとうございました!