英語の習得に必要な意味重視のインプットとは?
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【職業】
英語を教える仕事をしています。教歴26年。
【研究】
1. 言語と脳の研究で博士号を取得。英語等の外国語や第二言語の習得メカニズムを解明する研究をしています。
2. 英語教育の開発。学術的知見に基づいた英語運用力の習得、コミュニカティブアプローチ (CLIL, TBLT)、ヨーロッパ言語共通参照枠(CEFR)、テスティング理論を組み合わせた英語教育の開発。
【資格】
英検1級、TOEIC4技能満点、Cambridge Council of Europe Level C1
意味重視のインプットとは?
意味重視のインプットとは「意味」にフォーカスし
・メッセージを理解すること
・聴いたり、読んだりして、内容を理解すること
インプットを「大量」に行うことで言語が習得できます。
英語教育の議論で決定的に欠けているもの=「量」と「意味へのフォーカス」です。
具体的な意味重視のインプット
英語「で」
本を読む。
新聞を読む。
情報を得る。
ニュースを視聴する。
ドラマを視聴する。
勉強する。
などなど
意味重視のインプットの学術的な知見
Stephen Krashenのインプット仮説
i+1
i: interlanguage 中間言語 = 英語力
+1: 学習者の英語力より「僅かに」難しい英語でメッセージを理解することで言語習得ができるという仮説
最近ではi-1, -2
最近の研究では、学習者の英語力より、やや易しめ「i-1, -2」の英語をインプットすることで言語習得ができるとも言われています。
Paul Nationの意味重視のインプット
語彙習得の第一人者ですが、英文中の単語の98%の単語の意味を知っていることで、効率的に言語習得ができるとしています。
日本の英語教育との違い
日本の英語教育は、過度にforms(文法、文構造、文型)に焦点を当てています。一方、意味重視のインプットとは「意味・内容・メッセージ」に焦点を当てています。言語と脳の研究では、意味に焦点を当てた学習者の方が文法力が習得できる可能性が高いことが分かっています。
まとめ
言語を習得するためには、英語で聴いたり、読んだりすることで、内容やメッセージを理解することを大量に行う必要があります。大量にインプットをするためには、「楽しむ」ことが大切です。今後も、もうしばらく意味重視のインプットについて共有いたします。
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