キョウトリップ〜象工場の濃密コーヒーと、時間を味わうチーズケーキ

京都がすっかり遠のいてしまったここ数ヶ月。ちょっとしばらく載せられないなぁと思っていたのですが、解禁までもカウントダウンとなってきたところで掲載することにいたしました。京都には1年ほどですが住んでいたこともあり、観光ポイントではないのですがお気に入りの場所がいくつかあるのです。

今回のテーマはカフェと京都らしい風景。1軒目に選んだのはコーヒー好きなら知っているであろう京都の名店、「エレファントファクトリーコーヒー」。ここ最近の浅煎りブームとは一線を画する、クラシカルな喫茶店を思わせる静けさとしっかり深い味わいのコーヒーが素晴らしいお店です。
本当にここ？と聴きたくなるような繁華街木屋町から裏路地に入り込むと、まるで景色の違う静かな景色が広がります。お店は白い建物の2階。隠れ家と呼ぶのにふさわしい静かな空間です。

実は出来た頃から何度もコーヒー情報誌に取り上げられたこのお店。私も何度か訪れたことがあるのですが、これがもう本当に美味しいのです。

ずらりと並んだ古書たちは、村上春樹の「象工場のハッピーエンド」に由来した店名を象徴としていて、まさに読書をしたくなる静かで穏やかな空気が流れています。メニューは多くありませんが、「グアテマラ」、「マンデリン」、「トラジャ」と私の好きな豆ばかり。そしてレアに見える白いチーズケーキが口溶け最高。ねっとりしっとり最高に美味しいのです。もちろんコーヒーとの相性も最高、特にトラジャと合わせていただきたい。

コーヒー豆は北海道から取り寄せているそうで、深煎りならではの芳香と、どこか慎ましい印象のなめらかさ、産地の味わいが色濃く感じられる素晴らしいお味です。今回は深煎りストレートのマンデリンと、深煎りの「EFブレンド7」を。苦味と甘みがじわじわ。からだに染み渡る感じがたまりません。もう、マンデリンってなんでこんなに甘いんでしょう。

どうしたって浅煎りが苦手な私にとって、この流行りに流されないお店は貴重。コーヒーのフルーティーさは深煎りで感じられるものが素晴らしいのだと信じてやみません。

週末だったこともあり並んで待っている方もいらっしゃったので今回は早めにお暇したのですが、ゆっくり時間をかけて楽しみたい名店。窓際のカウンター席がおすすめです。

エレファントファクトリーコーヒー
京都府京都市中京区蛸薬師通木屋町西入ル備前島町
309-4ＨＫビル2Ｆ