キョウトリップ〜萌ゆる六角柳と太子堂への招待状

京都は四条駅からほど近い六角堂をご存知でしょうか。もちろん京都にはたくさんの歴史的な建造物がそこここにあるという素晴らしい街ではあるのですが、その分もう人が多いのなんの。その中でも仕事帰りにふらっと立ち寄ってしまいたくなるほどの美しさと、威厳と、タイムスリップしたような静けさを感じることが出来るのがこちら。紫雲山頂法寺六角堂です。

市内のど真ん中にある割にはさほど混んでいることはなくて、しかも聖徳太子が建てたお堂。こんなにも歴史があるのになんだか気取らず、それでいて観光客でまみれることの無いお気に入りの場所でもあります。
もともとクリスチャンなのであまり日本的なことには詳しく無いのですが、それでもこの美しさと上品な佇まいには圧倒されます。なんというか、時が止まったような空気が漂っているんですよね。

実はすぐ隣にスターバックスがありまして、店内からはガラスの内側からお堂を見ることが出来るというロケーション。特に桜のシーズンの、雨の日なんて最高です。高い高い天井と、まるで美術館の中に閉じ込められたようなお堂と桜、そしてコーヒーの香り。なんかずるい。

六角堂は実は縁結びのご利益があるとのこと。まぁそんなことは気にしてはいませんが、無意識に日本を感じてしまうこの色。この温度感。なんて言うんでしょうね、無駄にときめいてしまうのは私だけでしょうか…

お堂はもちろんご覧いただきたいのですが、堪能していただきたいのはこの美しい柳の木。この緑色。何度見ても青い空でも雨の日でもちょっと心にじわんと沁みる美しさなのが、この日本の良さでは無いでしょうか。

ちょっと目が離せなくなってしまったのが、この十六羅漢（じゅうろくらかん）というにこにこ顔の僧侶像。お地蔵さまとはまた違うものらしいのですが、正直ちょっと気味が悪い、のですがそこがちょっと見入ってしまうというか…
にこにこしてるといいことあるよ、っていう教訓があるみたいなのですが、こんなにもいらっしゃるとなんとも壮観です。

奥の池には白鳥がおりまして実はそこに一番長く滞在してしまったのですが、すんと澄ました顔をしながら脚を一生懸命動かしているのをこんなに近くで見ることが出来るのはここぐらいじゃないでしょうか。白鳥って、魅了されてしまいますね。

様々な歴史を垣間見ることの出来る京都の建造物たち。街中のこんなタイムスリップも、たまにはいいものです。