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2023面白かった本ベスト

【編集:宮坂雅代】今年は、面白い本にたくさん出合うことができました!新刊ではなく、前から気になっていた本が多いです。私も棚主をやっている、一箱本棚オーナー図書館さんかく沼津でたまたま手にとった本も、多々ありました。

2023に読んだ本一部。ブクログに、備忘録として、ためています。

1位 三体シリーズ(劉 慈欣)

三体
三体II 黒暗森林 上下
三体Ⅲ 死神永生 上下
中国のSF小説シリーズ。4月から読み出し、6月いっぱいくらいまでで、3部作読み終えました。文句なしに面白かった!読み応えあり、ひきこまれる展開。シリーズ2900万部だそうで、さすが中国。規模がちがいます。普段読む小説は成人してからは、お仕事系や人情系などがメインで、久しぶりのSFジャンルでしたが、高校の頃読んでいた銀河英雄伝説(三体Ⅱの上にも登場していました)以来にハマりました。
中国に親近感も抱きました。文化って国境を越えますね。

2~4位(同率)
そして、バトンは渡された/自転しながら公転する/スープ・オペラ

どれも女性が主人公で、家族・仕事・恋愛含めた生き方を綴っている現代小説。あたたかい気持ちになったり、泣けたり。読み終わったときに静かな感動をもらいました。
★そして、バトンは渡された( 瀬尾まいこ)
母親2人、父親3人、名字が4回変わった女の子が成人して大人になっていく、思春期から数年を描いています。一見するとかわいそうにみえる状況でも、関わってきた大人の愛があると、まっすぐに子供は育ちますよね。
2019年本屋大賞受賞作でさんざん目にして、気になっていた作品。タイトルから、スポーツを題材にした青春小説かと思っていたら、全然違かったです。
★自転しながら公転する(山本文緒)
久しぶりに読んだ山本文緒さん。つい最近ドラマ化されましたね。読み応えあり、一気に読み終えました。一般にもいそうな、女子(元森ガール系、挫折あり)、中卒男子との恋愛、更年期障害でうつの母親、人物描写がよいのと、恋愛の書き方も好きです。
★スープ・オペラ(阿川佐和子)
女手ひとつで育ててくれた叔母さんが、還暦を前に突然の恋に落ちて出奔し、一人残された主人公(35才女性)の家に、初老だけどモテモテと、気弱な年下という二人の独身男が転がり込んできて…という内容。
古さを感じられない。展開や優しさや、色々とてもよかった!

5位 あなたはここにいなくとも(町田そのこ)

5つの短編集。それぞれ主人公でなくかっこいいおばあちゃんが出てきてストーリーに影響を与えています。この本は、カバー裏に関連のエッセイが載っていて、漫画とかだとあるけれど小説で見たのは初めて。その試みも新鮮でした。52ヘルツのクジラたちより、こちらのほうがテイストとしては好きかな。こちらランキング内で、唯一書店で初見で買った本です。今、書店が少なくなっているけれど、逆に本との出会う場所、多様化してきていますね。

小説以外の本

コミックエッセイ

★妻が口をきいてくれません(野原広子)
うまい!と思いました、最初はいったいどういうこと、、と思って気になって読み進め(それで、試し読みから購入したクチ)。子供が生まれた夫婦の、奥さんの気持ちにものすごく共感。1時間もかからず読み終えたけど、つい自分を思い出し号泣しちゃいました。結婚式で夫側にプレゼントしたい本です。
★マンガ ぼけ日和(矢部太郎)
まわりでもちらほら聞き、だんだん他人事でなくたってきた親の認知症。認知症に対する怖さが少し緩和されるような気がしました。あったかい本です。

学習書

★一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書(山﨑圭一)
日本史は子どもに向けて買ったKADOKAWA「まんが日本の歴史」が、絵も今どきでよくて。でも世界史まではマンガで揃える気にはならず。機会があったら、学び直したいと思っていたところ。こちらも本のあるBARに置いてあって、棚主さんがちょうどいて、たまたま手にできた本です。
年号が書いてなく、それぞれの地域で起きた流れが、わかりやすく描かれています。面白く読めました。学生の頃の歴史は事象の詰め込みで好きではなかったのだけれど、大人になってから歴史を知ると、人の行動など今とつながって、身近に感じることができる。大人になってからの歴史学習ってけっこうよいかもしれないです。

絵本

★へいわとせんそう(たにかわしゅんたろう)
平和と戦争が、対比され描かれている白黒の絵本です。
シンプルなのにとても伝わる。奥付がはじめにあるところや、紙やインク、内容も絵もよかったです。谷中のTAKIBIで手に入れました。



2024年も心に残る本との出会いがありますように・・!そしてそんな本を自分も編集として、つくっていきたいです。


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