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人間としての営み

仕事場に忘れ物を取りに帰って、灯りの消えた街を後にした。
いつもだったら隣の店にも常連さんが集まって、まだまだにぎやかな時間帯。不気味な静寂を肌で感じながら、ふだんは当たり前のように食事やサービスを提供するなど働く人の姿に思いを馳せた。

いろんな業種で感染症拡大防止のための協力を余儀なくされ、生活するうえでの困窮は言うまでもないが、その人自身を人間として成り立たせている日々の営みが失われてしまうこと、それが最大の問題だと思った。

初動の遅れに加え医療体制もいつまでも改善することなく、二の足を踏んだ結果、何度も緊急事態宣言を出すことになり、「申し訳ない」と国のトップが謝るという異例の状況。

「これで生きていく」と意志を持ち、一つの道を極める人に対し、いとも簡単に一律に制限をかけることは、生きる権利を奪っていないだろうか。

「仕方ない」では済まないレベルに達し、そろそろ憤りを感じずにいられない。

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