【代表 note】資金調達・メンバー増加の裏側で EDEYANS が泥臭く取り組んだ、4つのこと
EDEYANS 代表の片山です。
私たちは「世界中の宿泊を支え、感動を生む」をミッションに、デジタル清掃サービス「Jtas」を提供するスタートアップです。
2018年に小さな民泊清掃事業からスタートした EDEYANS も、2024年5月に6期目を終えました。
本日は6期の振り返り note です。
ぜひ最後までお付き合いください。
6期に取り組んだ4つのこと
6期は資金調達(シリーズA)の完了、メンバー数の増加など、側 (はた) から見れば、EDEYANS の事業や組織は順調に見えていたように思います。
しかし一方で、私としては期初から思い描いていたように物事が進まなかった “悔しい1年” でもありました。課題を上げ出すとキリがありませんが、この note では6期に EDEYANS が前向きに取り組んできた4つのことを振り返ります。
① 開発部長の採用。「Jtas」大幅改良への着手。
ホテル客室清掃管理システム「Jtas」は、6期でローンチから2年が経ちました。
しかし、プロダクトの方向性に迷いが生まれたのが上半期。
こうした背景もあり、EDEYANS として「Jtas」を通して何を成し遂げたいのか?という上段から考え、開発にコミットする必要があると痛感。EDEYANS にとっては初めての開発組織の立ち上げることにしました。
今年4月にはバーティカル SaaS 企業で CTO を務めた経験を持つ開発部長の北橋さんが入社。
これまでプロダクトオーナーを務めてきた舞原さん(執行役員)と開発部長の北橋さんが中心となって、プロダクトの大幅改善に着手した下半期となりました。
これにより顧客ニーズへの迅速な対応が叶うようになり、これまでホテルから挙げられていたセキュリティ懸念を払拭できたり、大手ホテル基幹システム* と「Jtas」の連動も決定したりと大きく前進できた1年になりました。
結果として開発の幅・スピードともに格段にパワーアップできたことが1つ目のトピックです。
② グロース本部の立ち上げ。営業活動を本格的に加速。
私たちの事業成長を左右するのは、大手ホテルチェーンへの「Jtas」導入です。
「Jtas」ローンチからこれまでの2年間は、システム提供を数社のホテルチェーンに絞り、プロダクトのアップデートに集中していました。
しかし、①「開発部長の採用と "Jtas" 大幅改良への着手」と並行して進めることにより、事業フェーズは大手ホテルチェーンへのプロダクトの拡販のタイミングとなりました。
そのため、今期はセールスメンバーを積極採用。
グロース本部を立ち上げ、本格的な営業活動を開始しました。
手探りでのスタートながら、株主やメインバンクさんからの紹介、セミナーや展示会、インサイドセールスで獲得したリードをもとに、北は北海道〜南は沖縄まで、セールスメンバーが全国各地を飛び回りながら着実に商談が進んでいます。
今後は、客室清掃管理システムといえば Jtas と想起される “カテゴリーリーダー” を目指し、さらに営業活動を加速させていきます。
一度 “Jtas” を導入したら、もう前の働き方には戻れない。
そう思っていただけるプロダクトに「Jtas」を育てていくには、まだ道半ばではありますが、EDEYANS にしかできないことに取り組み、価値を発揮できていると実感できた1年でした。
③ 専任を0→6名へ増強。人事労務体制を強化。
EDEYANS が取り組む客室清掃オペレーション事業は、現在常時200名を超えるクリーナーさんが働くまでに成長しました。
しかしこの成長とは裏腹に、
アルバイトクリーナーさんの早期離職
アルバイトクリーナーさんの労務手続きの増加と管理体制の不足
外国籍メンバー増加に伴う、労務対応の複雑化
など、次々と難題が降りかかりました。
特に、アルバイトクリーナーの離職率の高さは業界全体の課題でもあり、EDEYANS がこの業界の「人材不足の解消」を掲げ、サービス提供しているからこそ、まずは EDEYANS が率先して人材の定着や長期的な活躍が叶う環境を実現し、業界をリードする存在を目指すべきであるとも考えています。
このような考えで、6期は人事労務専任メンバーを 0→6人 へと増強。
エントリーから入社、その後の長期的な活躍まで継続してフォローアップできる体制を追求しました。
その努力は実を結び、離職率の大幅低下という形で表れています。
④ クリーナーさんの正社員雇用で人手不足解消と価値向上を目指す。
人手不足の解消と客室清掃オペレーションの価値向上のためには、入社したメンバーに長期で活躍していただくことが不可欠です。そのために、客室清掃クリーナーのみなさんに長く安心して働いていただけるよう、アルバイト → 正社員雇用への切り替えをスタート。
さらに、特定技能ビザを活用することで、外国籍スタッフも正社員として雇用できるようになりました。
「人事労務体制の強化」とも関連して、EDEYANS は何より人への投資を大切にしています。
なぜなら、私たちは人の手によって客室清掃オペレーションを提供する「人の会社」だから。人手不足の解消も、客室清掃の価値を高めることを通じて達成することに価値があると考えています。
加えて、客室清掃オペレーションの提供をアルバイト雇用に頼ってしまうと、ネガティブな意味で人材の流動性が高くなり、長期的な人材育成を叶いづらくなってしまいます。その結果として、清掃品質もなかなか向上させられません。
クリーナーさんの正社員雇用によって、これらの課題も改善していきます。
「クリーナーさんの正社員雇用化」は自社のみならず、クライアントのホテル、そしてその先のゲストの方々にも、大きなメリットがあると確信しています。
来期末(2025年5月)までにさらに70名の正社員クリーナーさんを採用すべく、シニア層や主婦などの時短正社員、特定技能実習生など、安心・安定して多様な働き方が選択できる環境を作っていきます。
さいごに
振り返るとポジティブ・ネガティブ、本当にさまざまな出来事があった1年でした。
しかし、すべてのイベントが「この業界を最もよくできるのは EDEYANS」と確信する出来事であったと感じています。そして「世界中の宿泊を支え、新たな感動を生む」という私たちのミッションに対する使命感が強まった1年でもありました。
(実は7期を迎えるにあたり、ミッションを変更しました。その経緯は、また次の note にて。)
7期にやるべきことは明確になっています。
今後の取り組みも近日の note で公開していきますので、ぜひまた引き続き note を読んでいただけると嬉しいです。
取材企画・協力 / 世界線株式会社