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音楽スキルは言語スキルに近い
以前から「音楽のスキルは、言語のそれに似ていると思う」書いてきたのですが、やはりそれは当たりだったみたいです。
獨協大学の研究チームによる創造性をテーマにした新たな脳の研究では、即興演奏をしているロック・ギタリストの脳をスキャンした。
その結果、脳内の「ブローカ野」という、言語処理、及び音声言語などに関わっている運動性言語中枢をつかさどる領域が活発になっていることを発見した。
この領域は「運動性言語中枢」とも呼ばれ、私たちが言葉を話したり理解するときに重要になるところだ。
言葉を話すには唇・舌・ノドを連携させて発音しなければならないが、ブローカ野はこうした運動を司る。そのためここにダメージを受けると、言葉を理解できても、うまく話せなくなることがある。
ブローカ野は私たちが言葉を話したり、理解したりする際に重要となる領域で、ノドや口を動かして言葉を発音させる役割を担っている。
音楽スキルが脳内において言葉を話すのに近いスキルだとすると、大人が音楽を始めるのは苦難の道であるということに説得力が出ます。
大人がネイティブ級に外国語を使えるようになることは、簡単ではないことは誰にでも想像できると思います。
ネイティブということは、成長期の脳が経験することに他なりません。
つまり、逆に言えば、大人になってから音楽をやるのは大変だし、子供時代から学習・練習する前提で作られたメソッドは、大人に対しては役立たないことがあることが容易に想像できます。
「音楽は難しい」という現実を語る人は、あまりいないと思うのです。むしろ「簡単だ」という人の方が多い。
それは善意の言葉でも嘘であって、その嘘によって、多くの人が欺瞞で人生を満たすのは良いことなのでしょうか。 私はそうは思えません。
音楽の世界、特に音楽教育の世界は、子どもと大人の脳や心理の違いについてあまりにも無関心すぎると思います。