見出し画像

【ネタバレあり】劇場版忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師の感想

映画観て土井先生、利吉さん、6年生(特に食満先輩、伊作先輩)が気になった。

映画を観るまでの知識

小学生の図書室にあった忍たまの本(アニメ絵と原作絵)は全部読んだ記憶があって、アニメはたまに観てたレベル。あと、地元でやってた着ぐるみのミュージカルを観に行ったことがある。当時は3人の中で強いていうなら、きり丸が好きだったと思う。たまにメタ発言があったのは記憶にある。

作品の基礎的な知識

・室町時代から戦国時代くらい。時代考証は細かいけど、明らかにその時代に存在しないもの(アルバイト、アイスとか)は登場してる
・作者が関西出身だから、関西の地名が苗字として使われてる(身分的に屋号の人が多そう)
・兵庫水軍の元ネタは因島の村上水軍

知ってるキャラクター

キャラが多いから、自分の中でビジュアルと声優さんが一致してるキャラクターはそんなにいない。
・メインの乱太郎、きり丸、シンベエ、学園長、ヘムヘム、土井先生、山田先生、小松田さん、食堂のおばちゃん、利吉さん、4年生の滝夜叉丸(cv:高木渉)、タカ丸(cv:浪川大輔)、綾部喜八郎(cv:石田彰)、タソガレドキの尊奈門(cv:森久保祥太郎)は覚えてる。

出演しているのは知ってる声優

梶裕貴さん、置鮎龍太郎さん、鈴木千尋さん、保志総一朗さんetc.

映画の時代背景と描写

「児童向け」「ギャグ」という体でも、「きり丸が戦災孤児」という時代故の割とガチな設定があるのは小学生の頃から知ってた。
映画で、忍たま達は時代故の悲惨な現実の隣りで学園生活しているし、この時代は誰もがどんな形(武士、忍者、武器商人、戦火に巻き込まれた一般市民、味方同士、敵同士etc.)でも戦火の中にいてもおかしくないことを思い知らされた。
描写やキャラを把握し切れてないけど、キャラクター全てに嫌悪感を抱かないような描写や活躍がされていて、かつ彼らなりのそれぞれ善性や職業上の倫理観が出ていたのが良かった。最近は露悪的な描写が目立つ作品を読んでいたから、その反動でその善性ぶりに圧倒された。

気がついた(気になった)描写

・過去回想での彼岸花(血飛沫)と藁人形(死体)
・月のうさぎが禍々しい顔つきになっている
・道端の石に彫られているのが阿修羅(普通はお地蔵様か道祖神のはず)
・市場で売ってるナスが丸い(ナスが好きだから気になった)
・街中や河岸にいる物乞いや浮浪者
・食満先輩が甲冑を拝借した足軽のおじさんの肋が浮いて腹は出っ張っている(現代のメタボ腹ではなく栄養失調から筋肉がつかないから内臓が出っ張った?)

1年は組のよいこ達

学級委員の庄左ェ門が授業中に授業とは関係ない教科書のもっと先のページをめくっていて、自分も小中高でそういう経験があったから共感できる。
「下級生だから足手纏いになる」ということは一切なく自分達で出来得ることを実行して、それが解決のヒントになっていたのが良かった。
目に見えて分かったのは、乱太郎がきり丸の異変(悪夢に魘される、バイトのキャンセル)に気づいて優しく尋ねること、シンベエの警戒されない雰囲気と嗅覚を使った情報収集、実家が馬借の団蔵が馬借と交渉しているシーン。他のキャラは把握し切れてないからまだありそう。

摂津のきり丸

最近はダンダダンのターボババアで「少年キャラ演じてるベテラン女性声優さんのババアキャラいいなぁ」と思いつつ、忍たまのきり丸で「やっぱり女性声優さんが演じる少年キャラはいいなぁ」で水風呂とサウナを行ったり来たりしてるような楽しみ方をしてる。

過去

生い立ちは知っていたから、忍術学園に入学した理由はずっと「手に職をつけるため」だと思っていた。だけど入学して最初期ごろの回想で「雨風しのげる場所」云々のくだり無表情で筵にくるまっていた雪の日の回想から、生きるために衣食住を求めていたのも理由の一つなのかな。
不安になった時に無表情になるのは、泣いたり怒るとエネルギーを消費してしまうので、エネルギーを消費しないために無表情になったんじゃないかな。本人は無自覚かもしれないけど、とても合理的かつ悲しく思う。

土井先生との関係

家に住まわせたり、一緒にバイトをしたり、身寄りのないきり丸にとって家族に近い存在なんだと感じた。関係性オタクにめちゃくちゃ刺さる。
土井先生の行方不明の件で、は組は「先生がいなくなる」けど、きり丸は「家族を失う(違うかもだけどあえて言うなら)」ので、寄りかかれる存在をことを非常に恐れているみたいだった。

土井半助/天鬼

パッと思いつくcv:関俊彦は金カムの辺見ちゃんと、最近観たガンダムWのデュオ。イルカ先生やモモタロスもサリエリ先生etc.も知ってるはずなのに、変態のインパクトがあまりにも強すぎる。
最近は鬼舞辻無惨、2023年はゲ謎のゲゲ郎で、2024年は土井先生で、ここ数年の話題作にはcv:関俊彦がいるのが興味深い。
映画には出てこないけど、女装した土井先生は素朴な女性感があって好き。

実力

最初の尊奈門との決闘シーンで、口調や表情はいつもの調子で出席簿(鋼入り)や黒板消しにチョークを使っていた場面は、いつもの親しみやすさではなく恐怖感を感じた。尊奈門からしたら舐めプだと思われても仕方ないけど、本人が優しい性格&他所の忍者だから絶対傷つけたくなかったのかな。
6年生との交戦は情を全て捨てた本当の実力だから、土井先生が忍術学園の先生で本当に良かった。

過去

「家族は戦で亡くなり、紆余曲折を経て忍者になった後に抜け忍として追われていたところを山田先生一家に助けられた」過酷な半生を知らなかったので、いま忍術学園で生徒達を教える立場にいるギャップに驚いた。胃痛はあれど、ある意味幸せなのかな…。
だからこそきり丸にシンパシーを抱いてたのは自然なことだと思った。
彼岸花と藁人形と燃えてる建物のシーンは、彼が幼少期に見た地獄なのかな。手のひらの彼岸花は…もしかして返り血なのかな?

天鬼

半月でドクダケの本を読みつつ付箋がされていて頭の良さを感じたけど、あれだけの本を読んでると目が疲れてそう。
八宝斎のミュージカルを観ている時は真顔なのが笑えた。でもアレ、コミカルに描いてるけど洗脳の一種だよね?
記憶喪失キャラが記憶が戻りそうな時は頭を手で押さえてるのに、天鬼は腹を押さえていて、腹に傷でもあるのかと勘違いしたけど、序盤に出てたストレス性の腹痛のことを失念してた。
八方斎から捕まった3人を殺すように命令された時、「こんな子どもを…」と躊躇していて、記憶喪失以前に本人は根っこから子供を大切にする善性は持ってたのかな?殺そうとする寸前で記憶が戻って「土井半助」になったけど、もし3人を本当に殺した後に記憶が戻ったら罪悪感に苛まれて、自害するんじゃないかと思った。考えただけでもゾッとする。
立場の違いから尊敬、敬愛、敵対、警戒心etc.で捉え方は違えども、土井先生はどの人達からも重要な存在なんだと感じた。

山田伝蔵

ダンディとか渋オジとかの方面だと思う。
大塚周夫さんから大塚明夫さんに変更されて、それぞれの声に特徴はあっても、全然違和感を感じない。
抜け忍として追われている土井先生を助けて、忍術学園の教師になるきっかけにとなった人みたいだから、土井先生にとっては頼れる先輩ではあるけど、恩人でもあり父親のような安心感を持っていたのかもしれない。
生徒がいない場では土井先生を「半助」呼びしているから、山田先生から見れば土井先生はもう1人の息子的な存在なのかな。
ドクダケの下っ端に「痛いのと痛くないの、どっちがいい?」の2択の質問をして、他の答えを出させないやり方がかっこいい。実際そういう手法があるらしい。
映画には出てこないけど女装した山田先生に幼少期は笑っていたけど、最近は心まで女性になりきってるし演技が堂に入っているから妙に感心してしまう。

山田利吉

ぐうの音も出ないくらいのイケメン。顔立ちは母親似なのかな。
天鬼を探っている会話で山田先生とは親子としての立場、同業者としての立場を使い分けているのがプロフェッショナルが仕事をしていることを感じた。
雑渡さんが毒手裏剣を投げようとした時に止めていて、何としても土井先生と3人を助けたかったのかな?情が入ってる。
土井先生に「お兄ちゃん」と耳打ちした時、急に謎の弟ムーブしてきて驚いた。急に爆弾投下しないでよ!ビックリするじゃんか。
山田先生にとって土井先生はもう1人の息子的存在なら、利吉さんにとってはお兄ちゃん的な存在感なのかな?

6年生

ビジュアルと名前と担当声優がまだまだ一致しないけど、最高学年&頼もしい先輩達だから人気なのは分かる。それぞれの背景にトランプマークはキャラごとに意味をつけてるのかな?
半月近く経っても手掛かりが掴めないことに「もしかして死んだのでは?」「明日見つかるかもしれない」(意訳)と口論になったり、天鬼が土井先生だと分かった時に表情が忍者から生徒に変わったり、まだプロの一歩手前感(未熟さ)があったのが印象的。
それでも、天鬼戦で即座に二手に分かれる指示を出して連携プレーや撤退できるのは下級生よりも実践的な授業を受けているのを感じた。

食満留三郎

ヌンチャク状の武器を使ったり、足軽の変装をしたり、アグレッシブさが目立つ。イケメンだなこの人。
突然の煙幕に混乱する足軽の背後に立って人差し指で頬をつく行動にどんな意味があるかが分からなかったけれどとにかくカッコよかった。

善法寺伊作

保健委員長で運が非常に良くない。同学年の中で特に彼は「優しさ」が強く出てるように感じた。もしかして土井先生や利吉さんでもなく、彼が初恋って人もいるような気がする。優しいお兄さんだし。
保健委員長だからか特有の武器は持っていなかったり、委員長の立場があっても、「こんなのかすり傷」と言って無理してたのが印象的。無理するな。
天鬼戦で髪の毛切られちゃったのは彼かな?タイミング遅れてたら顔とか体が斬られてたかもしれない…怖い。

七松小平太

とても元気だけど、ただの元気キャラではないな?そんなに感情的という雰囲気はなかった。
両手で苦無を逆さ持ちして岩を登っていて(もしかして降りてた?)、苦無でそういうのできるんだ…。他の人は別の方法で近づいていったけど、彼はこの方法が一番やりやすいのかな?
最後にこっそりと足引っ掛けて八方斎を転ばしたよね?

立花仙蔵

他の6年生と比べると色白な美形。もしかしてサラサラストレートヘアーかな?話しかけられた時、一般女性が顔を赤らめてた気がする。
爆弾をメイン武器に使うっぽいから、撤退時に撹乱用の爆弾を2段構え(1回目は煙メイン、2回目は閃光メイン)なのがカッコいい。この時代にはもう閃光弾みたいな武器があったのかな?

中在家長次

口数は少なそうだけど、「もそ」は口癖かな?
小さい苦無?にロープをくくりつけて戦うやり方は誰よりも難易度が高そう。
使ってる武器から、何人かと一緒に高所からロープを使って降下していくシーンは彼もいたのかな?刑事ドラマとかでSATが侵入する時も似たようなことしてたから、それを思い出した。
ああいったシーンはカッコよくてて映えるから、さらにカッコよく見える。

潮江文次郎

槍使いかな?
槍の柄をその辺りに生えている木を削って穂先を嵌め込む描写が印象に残った。用意に時間はかかるけど、穂先だけを持ち歩けばいい&普段は怪しまれないから合理的。でも良さげな木が見つからないと詰むんじゃないかこれ。
天鬼戦で目を負傷した1人かな?目が腫れ上がったけど、下手すると失明してた可能性もあって危なかった…。時間が経って治りつつあるけど、瞼が中途半端にしか開けられてないのも痛々しい。
竹林の戦闘で少しでも倒れる場所がズレてたら、鋭く切れた竹でに体貫かれそうで息を呑んだ。多分潮江先輩だよね?

5年生

6年生は実際に戦闘があったけど、5年生は情報収集に専念していたから出番はやや少なめだけど、変装したり、密書を盗んだり、
最後のぴょんぴょん跳ねてるの可愛い。

4年生

危険な任務だから4年生までのキャラは出てこないけど、話に関わらないけど滝夜叉丸先輩だけ出てた。あの人妙にインパクト強いんだよな…。

学園長

急に妙な思いつきで学園の人たちが振り回されている印象だったから、本人が有名な忍なのは知らなかった。あの時代の平均寿命短いだろうから、金カムの「この時代に老いぼれを見たら『生き残り』だと思え」的なやつだった。
教育者の印象が強かったから、八方斎からすると一大勢力の長として見られていたことに驚いた。実力者が教師勤めている&6年生の実力はプロと同等だから、教育機関とはいえ敵に回してはいけないんだと感じた。

小松田秀作

登場するたびに、侵入者に入門票にサインさせようとする様はセコムみたいですごいなぁと感じてる。雑渡さんのようなプロ中のプロは流石に気づかないけれど、学園のセキュリティに一役買ってると考えてるけど、自分の思い過ぎかな?

雑渡昆奈門

最強集団の頭領らしい。部下の蒔いた種でもあるし、学園長の部下を行方不明(下手すると死亡)にさせてしまったこともあって、頭を下げたり、代理の担任を引き受けて、誠意だなぁと感じた。凄まじい殺気は隣のクラスまで伝わったのはずっと修羅場を潜ってきた手練なのを感じたけど、生徒と接し方が掴めてないのかな?
「素人質問で恐縮ですが」の台詞がTwitterの話題に出てくる大学教授や権威みたいで笑う。
右目以外の肌はほとんど包帯でギョッとするビジュアルでも、こういう軽いノリに持っていこうとするギャップにやられた人はたくさんいるんだろうな。
毒手裏剣で確実に殺す気だったところで、天鬼を殺すつもりだったよね?知り合いでも殺す忍者のシビアさがあった。手裏剣持つ手は手袋してたよね?
利吉さん含めた3人に「怨むなら、私を恨め」で所属組織にヘイトが向かないようにしたり、禍根を残さないように立ち回っていたのはプロだと感じた。
色んなキャラクターの魅力が十二分に出てる作品だけど、雑渡さんは誰よりもインパクト残してる。

諸泉尊奈門

忍たまにcv: 代永翼がいるなんて聞いてないよ!
「しょせん そんなもん」だと思ってた。「もろいずみ」だった。
本人がことの発端のひとつとはいえ、代わりに授業を教える羽目になったり、上司に質問されてたじろいだり、上司を肩車しながらランニングしたりして笑ってしまう。最初は自分のしでかしたことの重さをそこまで分かってないけど、土井先生が見つからないまま半月くらい経って重大さに気づいたのかな?
「私が土井を〜」とうっかり口を滑らせてしまって、は組は冗談だと思って大笑いしていたけど、そばで聞いていた雑渡さんは多分静かにキレてる。
それを隠れて聞いていた先生達がも露骨に嫌そうな表情してたのが新鮮だった。シナ先生は「下級生達に隠してるのに余計なこと言うな」って表情だった。

押都長烈

忍たまにcv:中村悠一がいるなんて聞いてないよ!
「おしつ おされつ」?初見で読めない…。
蘇利固つけてるし、ビジュアルのインパクが強い!顔見えないが、強そうだ。

桜木清右衛門、若王寺勘兵衛

忍術学園のOB。年齢は分からないけれど、少なくとも6年生は知っているのかな。本職が声優ではない人がゲスト声優をすると棒読み棒演技がほとんどだから眉を顰められがちだけど、演技もゲストとして申し分ないし、見せ場があって活躍していたと思う。

稗田八方斎

狡猾かつ非情な悪役に変貌した理由は、落ちてきた土井先生と頭を強くぶつけていつも以上に頭が冴えてたからで、後々にこの気持ちを引きずらないからいい設定だなと思った。まつ毛が伸びたのは知らなくて、いつものキャラとの違いなのね。よく見ないと気づかない。
ミュージカルシーンは笑えるけど、音楽を使った洗脳は某カルト宗教もやっていたから、笑うに笑えない。単なる遠回しの描写かもしれないけど。

風鬼

自分達が有利になるはずなのに、どこか不安そうな表情をしたり、土井先生の記憶が戻った時に嬉しそうにしていたのが印象的。
彼も乱太郎達と同年代の息子がいて、ドクダケ忍者学校の生徒なのを知った。1人の父親として乱太郎達を見ていたから、所属勢力が違うだけで根っからの悪い人ではないと感じた。いい人すぎて株が上がる。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集