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運転免許証の更新に行ってきた

運転免許証の更新のために警察署に行った。5年ぶりに行く場所なのにまあまあ覚えているのは、いつもと違う緊張感が漂う場所だからかもしれない。

美容院で髪を切ってから行ったので、午後2時頃に到着。こういうところは午前中のほうが混みそうだからガラガラかなあと思っていたら、ちょうどよい感じで人がいた。

私の列の前にいたのは白髪の男性だった。視力検査のところでなにやら係の人と話している。何かあったのかなと思っていると「では見えなかったら眼鏡でもう一度検査しますね。」と言いながら検査が始まった。検査はスムーズにクリア。

どうやら前回の更新では眼鏡等という条件が付けられていたが、今回は視力がよくなったからそれが外れるということらしい。男性は「老眼で視力が上がったんですよ~」と係の人にちょっとうれしそうに話していた。

私もそれを聞いてうれしかった。白髪がちらほら出てきたり、老眼で見えづらくなってきたり、仕事に応募しても面接までたどりつけなかったり、年取っていいことなんて何にもないと思っていたけれど、もしかしたら年取っていいこともあるのかもしれない。

視力検査を無事クリアして、次は写真撮影。口紅を塗るタイミングを逸してしまったことに気づく。写真撮影スペースには小さい鏡があるので、そこで口紅を塗ろうと思えば塗れなくもないと一瞬考えたが、係の方たちがこちらを見ている状況での化粧は「ナシ」と判断。ささっと前髪や服の確認だけして、指示された椅子に座り、写真撮影。街なかの証明写真撮影ボックスとは違って、写真の確認はできずに終了した。

次は講習の受講。待合室で前の回の人たちが終わるのを待っていたら、徐々に人数が増えてきて、最終的には15人ぐらいになった。講習が始まる前に係の方が「このDVDが流れているときにスマホを見ていたら、もう一度講習DVDを見てもらうことになる」と話したので、みんなスマホをバッグに入れて視聴した。

ここにいる人たちは運転免許証の更新でやってきただけ。それ以外にはなんの共通点もない。性別や年齢もバラバラ。と思ったら、もうひとつ共通点を思い出した。それは誕生日が近いこと。

運転免許証の更新は誕生日の前後2ヵ月に手続きをすることになっている。ということは、ここにいるのは10月生まれから12月生まれの人。そう思ったら赤の他人より、ちょっとだけ親近感がわいてきた。

そんなことを考えているうちに講習は終わり。無事に運転免許証が配付され、解散となる。

出来上がった運転免許証の写真は「ふつう」だった。口紅を塗れずに気になっていた唇はなんの問題もなかった。

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