批評の本2冊読んだ
前回の続き
そういうことで批評についての本を2冊読んだ。
批評の教室ーチョウのように読み、ハチのように書く
この本は完全に入門書で右も左もわからない君へという内容。
つまり私にはぴったりだった。
まず批評についてざっくり分けると3ステップ
①精読
②分析
③書く
これだけである。
しかし問われるのはその内容というか密度というか精度というか。
それぞれのステップで印象的だった文章を以下抜粋していこう。
①精読
とにかく精読の段階では隅々まで監視する必要がある。
文中ではこれをストーキングと書かれているが、とにかくストーリーを誤解することなく読み、分析に備えてフックとなり得る部分を見つけなければならない。
作者の意図は一旦無視して考える、というのが批評の出発点だそうだ。
②分析
この段階でいよいよ批評が始まるわけだが、まず何をするかというと
他の人の批評を参照したり批評理論を使う。
批評理論については2冊目の説明で詳しく行う。
あとはテクニック的な話として、物語上のタイムラインを紙に書いて整理するとか、相関図を作ってみるとか、物語の分類をするとかで頭の中も整理されるという話。
③書く
以上のことを踏まえていよいよ文章を書いてみようということで
ごん狐を例にした批評文がありかなり参考になる。
「感想文」から「文学批評」へ: 高校・大学から始める批評入門
まず、この本の注意点として、タイトルから批評について書き方の指南書っぽく感じるが、実際は批評理論について歴史的な流れを紹介している本である。批評史本というのだろうか。
それを踏まえてあなたはどういう批評をしますか?という内容である。
『批評の教室』では批評には型にあり、まずはそれに沿ってことを書いたほうがいいという記述があったが、この本ではその型についての説明が詳しくされている。
その型とは
①作家論
②ニュークリティシズム
③読者論
④構造主義
⑤イデオロギー批評
⑥メディア・スタディーズ
ざっくりとこの6つがあり、自分で批評を書く際にはこれを元にすれば困ることはなさそう。
それぞれを詳しく説明すると長くなるので割愛。
そして、それぞれの方法は完璧というわけではなく、いずれも問題点が指摘されているので注意が必要だ。
というか問題点を指摘することで批評理論は発展していった。
まるで哲学だ。
まとめ 2冊の本を読んで
批評おもろそーと批評ムズーという印象になった。
一定のルールというか規則的なものがあるなかで、自由になんでも書けばいいということになる。
つまり一番難しいやつである。
まあ今後何なの作品を批評しnoteにでも公開したらいいねでもくださいということで。またっ。
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