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教員働き方改革① 1週間の予定を配布しよう!



どうも。現役小学校教員のファニチャーです。
週一回投稿を目指していましたが、体調不良と成績処理で朝マックできずにいました…

ということで2週間ぶりの朝マック&ライティングのお時間です。

朝マックの習慣化宣言についてはこちら!

今回から最近注目を集めている
『教員の働き方改革』について、法学部出身で労働法を専攻していた現役教員の私が、書いていきたいと思います。

今回は『1週間の予定を配布しよう!』です。

ちなみに、労働法的な観点でいうと、もちろん制度上の問題点は多々あります。
しかし、それを指摘したところですぐに教員の業務が減るとは思えません。
であるならば、意外と広い一教員の裁量の中で、いかに子どもたちを成長させ、自分の業務もスリム化するかについて、書いていければと思います。

1.教員働き方改革『1週間の予定ってどんなもの?』

私はここ数年、子どもに連絡帳というものを書かせていません。
それは、毎週金曜日にこんな1週間の予定を配っているからです。

この1週間の予定のメリットは
1. 子どもも大人も見通しが持てるため、来週のスムーズな行動につながる。
2. 日単位ではなく、週単位で考えられるようになるので、単元全体の教材研究がしやすくなる。
3.子どもたちが予習をしてくるようになる。
4.子どもたちがテスト勉強をしてくるようになる。
5.連絡帳書く時間がいらない。
6.休みの子がいた時に電話で伝えなくていい。
7.支援級の先生とのやりとりが楽。
8.来週が楽しみになる。

もう少し詳しく話していきましょう。

1.働き方改革『1週間の予定のススメ①見通しが持てる』

先ほどあげた8つのメリットのうち、1.2.3.4が含まれると思います。

1. 子どもも大人も見通しが持てるため、来週のスムーズな行動につながる。
2. 日単位ではなく、週単位で考えられるようになるので、単元全体の教材研究がしやすくなる。
3.子どもたちが予習をしてくるようになる。
4.子どもたちがテスト勉強をしてくるようになる。

連絡帳では基本的に前の日の朝か、掃除後、帰りの会などで次の日の予定を書かせると思います。

それだと子どもたちは次の日になにがあるかしか、わかりません。
しかも、多くの教室では連絡帳には教科名しか書かせません。内容まで書かせる先生は少ないのではないでしょうか。
私も経験がありますが、長く書かせると、書かなくなる子もいますよね、漢字を略したり笑

しかし、この1週間の予定なら先の予定がわかります。
テストの日程と、そこにいたるまでにあと何時間あるかが明確なので、予習しやすくなります。
復習も同様ですね。その日までに理解しなきゃとなるので、捗ります。

もっとも、予習、復習をしてくるようになるためには1週間の予定の配付だけでは不十分です。

テスト範囲を事前に知らせておくのも大事ですし、上の写真にもあった『けテぶれ』という家庭学習方法と『単元学び合い』の賜物でもあります。

『単元学び合い』の様子についてはこちら。

学習だけではなく、係活動(会社活動とうちのクラスでは呼んでいます)でも活動が活性化します。

係の発表や企画(うちのクラスでは成果報告会として2ヶ月に1度程度、株主総会を行っています)までにあと何時間あるのか、発表がいつなのかが明確になるためです。

株主総会については、こちらのサイトを参考にしました。会社活動についても記事を書いていきたいな。

我々教員サイドでもメリットがあります。
まず、教材研究の仕方が変わります。

初任の先生や2.3年目の先生は、教材研究を前日、または当日の朝やっていませんか?
1日1日、その日暮らしの教材研究。
行き帰りの電車で指導書のコピーを読んで、備えていた先生もいるのではないでしょうか?
間に合わなければ、指導書片手に授業するような。
それが2.3年目までの私でした。

1週間の予定を作るようになると、教材研究が単元ごと作るのが当たり前になります。
なぜなら、この単元は何時間あるのか?テストはいつ頃やるのがいいのか、などを把握しないと1週間の予定は作れないからです。

えっ、校務支援システムで作っている週案でいいんじゃないの?
と言っているあなた。

管理職に出す週案って時数やら単元名やらテキトーじゃないですか?笑
少なくても私はそうです。
(ちゃんとやれ)
それに、あれはちゃんと見通しを持てなくても、なんとなく作れてしまいます。修正も後でできますし。
しかし、1週間の予定は、子どもも親御さんも見るわけです。変更はできますが、多過ぎると信頼を失いますよね。
だからいい意味で負荷がかかるので、見通しを持った教材研究がクセになるのです。

初めは大変ですが、慣れるとその日ぐらしの教材研究よりも遥かに効率的になります。
授業と授業のつながりも、単元の中のポイントもわかるので、子どものテストの点数も良くなります。

おそらく職員室にいる
『この先生すごいなー』
という人は、ほぼ必ず、教材研究は単元ごとなど、まとめてしているはずです。

いいことづくめです笑

2.働き方改革『1週間の予定のススメ②時短になる!』

これは先ほどあげたメリットの5.6.7にあたります。

5.連絡帳書く時間がいらない。
6.休みの子がいた時に電話で伝えなくていい。
7.支援級の先生とのやりとりが楽。

まず5の『子どもたちが連絡帳を書く時間がいらない』ですが、これがもしかしたら一番大きなメリットかもしれません。

小学校では、だいたいどのクラスも1日のうち5分や10分程度使って連絡帳を書かせますが、これが意外と負担なんですよね。

なかなか書かない子がいたり、忘れ物が多いと親御さんから
『毎回チェックしてください。』
と言われて全員分チェックしたり。

そしてこの時なかなか書かない子や雑に書くこ子は、普段から指導が多い子ではないでしょうか?

指導すべきことは少ない方がいいです。
しっかりして欲しいところは毅然と指導しますが、その機会は少なくしたい。

少ないからこそ、効果があるのです。

私が帰りの会や授業開始の号令をしていない理由もここにあります。
それについても書いていきたいですね。

連絡帳を書かせるという、コピー機がある時代に、ある意味どうでもいい動作に、毅然な指導という乱発できない貴重なスキルを使うべきではありません。

この1週間の予定ならば、金曜日の朝に5分で配り、簡単な説明までしておけば、授業の見通しももてて、宿題も範囲がしっかり把握できます。

6.の『お休みの子に連絡がいらない』については、金曜日にお休みした子以外は連絡がいりません。
基本は体調を気遣う連絡はした方がいいとは思いますが、自分が出張で連絡できないことや、忘れてしまうこともあるかと思います。
そんな時にも保険になるのが、この一週間の予定なのです!

7の『支援級の先生とのやりとりが楽』は、この一週間の予定を机の上に置いておくだけで、行動が把握できるので楽です!
交流にくるところを⭕️で囲ってもらったりすると、直接会える時間が少なくても、わかります。
支援級の子たちも、その印のついた1週間の予定を見れば、交流級に行く時間、場所、やる内容まで把握できます。
支援級の子たちにとって、見通しが持てるというのはとても大事だと思います。

3.働き方改革『1週間の予定のススメ③来週かワクワクする!』

残りのメリット8についてです。

8.来週が楽しみになる。

これは学級経営、授業のやり方にもちろん左右されるのですが…
この1週間の予定をもらうこと自体が楽しみになる子がいます。

配る前から
『見せてー!』
とやってきます。
見せてあげると子どもたち同士で勝手にワイワイ来週の予定について話し始めます笑

『来週株主総会かー、練習足りないなー。』
『おっ、図工たくさんある!楽しみ』
『体育サッカーじゃん!やったね!』
『外遊びOKの日多いじゃん!やった!』
※うちの学校は全校児童が1200人越えなので外遊びは隔日です。

また、楽しみと同時に負荷も把握します。

『うげ、再テストあるやん。勉強しないとまた受からん笑』
『算数テストかあ、ドリルやっておこう』
『漢字どのくらい勉強した?』

また、あえてこんな空白の時間を作ることもあります。


と表記することで、ワクワクドキドキ感が増しますよね。
単純に決まらなくて使うこともありますが笑

作る側も実は結構楽しかったりするんですよ。

1週間の予定を作る時に教員側も『何やろうかなー?』とワクワクできて、子どもも楽しみになり、適度は負荷が予期できたら、とても有意義な配付物になると思います。

保護者の方もこれを読んでワクワクできたら最高ですよね。

1週間の予定の下の部分に一言入れていますが、これは子どもたちに向けたものでもあり、
『このクラスで大切にしていること』
を保護者の方に伝えるという意味もあります。

学級通信は管理職や学年主任に見せたりすることが多いと思います。僕はその手間や修正までのタイムラグがありすぎて続かなくなってしまいました…
学校にもよるとは思いますが。

しかし、この1週間の予定ならば、連絡帳の代わりなので、管理職の目を通さなくても配ることができます。
子ども向けの文書ですし。授業で使うプリントをいちいち確認しませんよね?
若干グレーゾーンかもしれませんが笑

1週間に1回、クラスで大切にしていることを子どもにも保護者の方にも伝えられるって素敵ですよね。

2.教員働き方改革『1週間の予定の作り方』

それでは、肝心の作り方編です。


1.1週間の学校全体の予定を確認
2.木曜日放課後までに学年の先生と専科の時間や交換授業の時間を確認
※学年会や予定の確認を木曜日までにお願いするといいです。私は毎週木曜日の放課後にお願いしてました。
3.余ったところで各々授業を入れていく。
4.木曜日放課後が金曜日朝に作成
5.金曜日朝配付

慣れてくると30分くらいで作成することができます。
この30分によって上記に挙げたメリットが得られるのであれば、やらない手は無いですよね?

この30分の作成時間以上の時短、効率化になることは、私が保証します笑

この1週間の予定と同時に『Todoリスト』を作ることで、より仕事の抜けもなくなり、優先順位もはっきりするので、最高ですよ。『Todoリスト』も含めて30分でできます。

『Todoリスト』についてもまた書きたいと思います。


3.最後に

木曜日に配付することで、土日にやった方がいいことも見えるのも良さですね。

『働き方改革とか言いつつ、土日も仕事するのかい!』
という声が聞こえてきそうですが、平日早く帰るために、土日の隙間時間で仕事をするのは、私は有意義だなーと思っているのでやっています。

平日は基本5時定時で帰っているので。

この1週間の予定を思いついたきっかけは職員室での他の先生の取り組みでした。
学級通信の裏に1週間の予定を載せていたのです。それを自分なりに改良し、今の形になりました。

まだまだ改良していきたいです。

ご意見ご感想あれば、コメントいただけると嬉しいです!

お読みいただきありがとうございました!

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