Q:自分で自分を褒められる時と、誰かに褒められた時、どちらがより嬉しいですか?
Q:自分で自分を褒められる時と、誰かに褒められた時、どちらがより嬉しいですか?
その回答によって、住まいづくりの仕方が変わって来るかも知れません。
因みに弊社のオーナー様(お施主様)は、比較的、前者(自分で自分を褒められる事を優先される方)が多いのでは?と言うのが僕の感想です。
僕の好きな建築家‘ルイス・バラガン’の言葉に「静けさこそが、苦悩や恐怖を癒す薬です。 豪華であろうと質素であろうと、静謐な家をつくることが、建築家の義務なのです。 私の家は、私の心の避難場所でした。」とあります。
バラガン氏がどんな意味でその言葉を伝えたのか?
それは僕には分かりませんが、僕なりの解釈でとても心に響く言葉です。
我が家は、僕の事を良く知っていて、僕を甘やかします。
許されるならずっと家にいて、いつまでもゴロゴロしていたいです。
ダメ人間になりそうですね(笑)。
でも、甘えられる様(リラックス出来る様)に、家の掃除や片付けは、いつもしており、整えています。
僕の場合、ごちゃごちゃ散らかっていると、心身ともに落ち着けないからです。
まさに「静謐」である事が重要です。
そして我が家は僕にとって「避難場所」です。
ちなみに片付けの際も、我が家は僕たちを甘やかします。
片付けはそれ程大変では無く、むしろ簡単に片付きます。
その事も、「我が家は、僕の事を良く知っています」との表現に繋がります。
こんな風に我が家は、来客者に褒めていただく為にあると言うよりは、僕らが僕らである為に存在していると言う意味合いが大半を占めます。
実は我が家は、来客の機会が少なくは無く、毎年、友人を招いてホームパーティも行います。
それでも9割以上(330日以上/年)は、僕らが僕らである為に我が家が存在しています。
(来客:30日程度/年)
誰かに褒められる事も、とても嬉しいでしょう!
それは、間違いありません(承認欲求)。
誰かに褒められるのは、簡単とは言いませんが、自分を削り相手の要求に応えれば、比較的容易に承認を得られるかも知れません。
一方、自己探求欲求を満たすのは、容易な事ではありません。
僕が僕である前に、僕とはいったい何なのかを知る必要があります。
そして素直に受け止める力も必要です。
しかし、全てはそこからはじまるのだと思いますが・・・(汝自身を知れ)
その辺りは、アドラーやマズローなどの本をお読みいただくのが良いかと思います(笑)。
話を「家」に戻しましょう。
9割以上(330日以上/年)は、むしろ365日/年(100%)、僕らが僕らである為に存在している我が家。
僕らにとって最も落ち着く居心地の良い場所。
それが我が家です。
NHK放送文化-国民生活時間調査報告書内データを基に算出した、この様な数字があります。
「人生の66.85%(3分の2以上)の時間を、家で過ごしている」
旅行などでリトリートを求め、避暑地などへの逃避行を行う事も悪い事とは言いません。
しかし、人生の3分の2以上の時間を過ごす「家」を「避難場所」とする事は、とても効率の良い事だと感じます。
自分たちに(深い意味で)優しい住まいづくりをされてはいかがでしょうか?