ポストコロナの世界観~変容する世界と社会 最終章 尾身先生と押谷先生が居て呉れたという僥倖、 そして人々の暮らし、われわれの暮らし
ポストコロナの世界観~変容する世界と社会シリーズで、世界の行方について論じてきた。その間、オーストリアが外出禁止の解除に踏み切り、ドイツ、フランス、スペインでも徐々に行動規制の緩和が進められている。あれだけ死者の出た米国でも早くも経済活動再開を探る動きが活発化している。本当に大丈夫なのか。
我が国では、緊急事態宣言の1か月延長がほぼ確実となり、われわれの外出自粛も継続されることになる。本日5月1日現在、東京都内で判明した新たな感染者は165人、累計では4317人。確かに全然収まっていないじゃないの。感染爆発が抑えられただけであり、予断を許す状況にはない。
しかし、日本全国での累計死者が415人にとどまっている(クルーズ船の死者13人を除く。4月30日現在。)ことは驚きである。そこには百年に一度と思われるわが日本の僥倖がある。尾身先生と押谷先生の存在だ。
お二人はSARSの頃、WHO西太平洋地域事務局でアジア地域の感染症対策に奔走されていた百戦錬磨の超プロフェッショナルだ(尾身先生は当時WHO西太平洋地域のトップ)。今日のパンデミックさえも想定されていたと思う。世界を相手にされていたお二人が、日本の一大事に初期から陣頭指揮をとられ、頼もしい仲間たちと知恵を絞ってベストを尽くされている。また、それと連動した保健所の方々などの不眠不休のご尽力もあって日本はこの程度で持ちこたえているのだと思う。彼ら彼女らは行政改革による合理化で決して十分なマンパワーに恵まれているわけではない。感謝しなければ。
それでも当面は目先対応に終始せざるを得ないだろう。感染者が減ったら解除、また増えたら再び外出自粛。先のことは何とも言えない。一進一退。
でも、その先には、我々が選んだ未来がある。
そして人々の暮らし、われわれの暮らし どうなるのだろうか。
自分自身が、どんな社会や暮らしになるのか具体的なイメージがつかみたいと考えて、以下のトピックスに触れながら、10年後のわれわれの暮らしの様子を近未来小説風に描いてみました。少々センシティブな話題も含まれます。
・三密ビジネスの末路
・公共利益とプライバシーのトレードオフ
・健康志向
・格差拡大
・非接触の日常
・とおざかる海外