1年間のエコロギーへの出向を終えて
こんにちは。2021年3月から2022年3月の1年間、出向としてエコロギーへ参画しました、田中です。(過去の自己紹介記事もぜひ!)
1年間の業務を終え、振り返りをしてみたいと思います。
1.はじめに
担当業務としましては、カンボジア駐在という地の利を活かし、主に下記業務に携わりました。
生産:コオロギ農家との連携強化
凡そ2カ月に1回程度の頻度でコオロギ農家が住むタケオ州の村々をめぐり、農家との関係構築や生産現場の確認、農家へのヒアリングを通したコオロギ生産の実態・改善点の把握などを行いました。
現在はプノンペンに加工所がありますが、より生産地に近い場所での加工を実現すべく、タケオ市内の新拠点開設に向けた下準備を進めました。
加工:高品質なコオロギ粉末製造に向けた加工改善
食品を扱う以上、原料は衛生的で良質である必要があります。衛生的なコオロギ粉末を日本・海外に輸出するにあたり、加工工程は極めて重要です。私は現場スタッフとともに、加工工程における衛生品質の向上に向け、菌数管理、工程改善等に取り組みました。
販売:海外マーケティング
カンボジア含む海外の企業、レストラン、栄養改善分野のNGO等、多様な組織とコオロギパウダーの利活用に向けたディスカッションを行ってきました。
全般:経営課題全般
日々の業務の中で、多種多様な経営課題が浮かんできます。エコロギーでは密に日本・カンボジアのメンバー間で連携し、各自の役割を果たしながら経営課題の解決を図っています。私も生産・加工・海外営業等の現場仕事に加え、経営陣と共に、様々な経営課題の解決に向けてディスカッションしてきました。
この1年間は、コオロギ生産量の著しい増加、新規現地メンバーの増員、日本での商品上市や新原材料の開発、結果として資金調達など、エコロギーにとって大きな変化のある1年でした。チームとして取り組んだ結果、このような実績が残せたと思いますし、私も微力ながら貢献できたとすると、嬉しいと思っています。
2.個人の成長
エコロギーでの仕事を通じて得られた成長・変化は主に下記4点だと感じています。
ダメでもOK、試行錯誤で解決策を探るという習慣
本業では、PDCAサイクルで例えるとP (Plan)に多くの時間・労力を割きます。他方、不確実性が高い世の中においては、Pに時間を割くより目の前の事象をよく観察し、仮説をもって施策を試行し、振り返りながら軌道修正する柔軟さが求められます。エコロギーではまさにこの試行錯誤プロセスを実行する日々だったように感じます。
頭でっかちな発想から、いま、ここで出来ることを考えるマインドシフト
組織が大きい場合には、資源(人、モノ、カネ、情報)があり、打ち手を色々検討できます。他方、ベンチャー企業では資源は限定的であり、今後の見通しも不確実性が高い場合が多いです。よって、いま、ここで出来ることから始める必要があり、エコロギーにおいても、中長期的な目標を掲げつつ、いま、ここで出来ることは何か?を常に考えながら取り組んでいました。このような思考プロセスは今後の業務においても重視したい点です。
経営的視点での企業・事業の見方
色々な意思決定の場面で、経営陣に交じりながら議論した経験は非常に貴重でした。事業性、資源戦略、時間軸、リスク、発信、コスト、様々な角度から意思決定を行うことで、経営的視点の強化につながったと思います。
「働き方」の柔軟化
テレワーク、兼業を通して、「働く場所」や「働き方」を柔軟に捉えなおすことが出来ました。今後のライフ・ワークバランスを考える上でも、働く場所と仕事の内容をある程度柔軟に設計できる、という良い気付きを得られました。
3.最後に
最後に、エコロギーという会社についてお話させていただきます。
この1年間を通して、エコロギーメンバーと毎日のように会話をしました。昆虫食という新産業を創出していくため、不確実性も高く、思うように進まないこともありますが、エコロギーメンバーは未知の世界を切り開くマインドと、基本的にポジティブ思考が強く、一緒に働いていて楽しいメンバーが揃っています。また、フットワークも軽く、意思決定も迅速なため、スピード感をもって、食を通じた社会課題解決に関心のある方にはおすすめのベンチャー企業と思います!
言葉では書き残せない思い出も多々ありますが、この投稿でエコロギーの魅力が少しでも伝わればとても嬉しいです!最後までお読みいただき、ありがとうございました!
田中