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「コオロギはサステナブルフード!?」エコロギー事業紹介【課題編】

こんにちは!インターン生の千夏です。

今回から3回にわたって、「コオロギはサステナブルフード!?」というテーマでお送りいたします🦗

さて、私がエコロギーでインターンを始めてから、はや3か月がたとうとしているのですが、食用コオロギの会社でインターンしているということを家族や周りの友人に話すと、きまって「コオロギか…私は食べられないな…」「なんでコオロギ…?」という反応が返ってきます。この記事を読んでくださっている方の中にも、そう思われる方はいらっしゃるのではないでしょうか。

でも実は、タイトル通り、コオロギは地球の食料課題解決に貢献する存在なんです! そこで今回は、第一弾「課題編」として、私たち人類が抱える課題を3つ取り上げます。

ぜひ、最後まで読んでみてください😊

1. たんぱく源の供給における限界

 これは、みなさんの中にも聞いたことがある方が多いのではないでしょうか?

新興国における人口の増加や所得の増加に伴い、世界全体のたんぱく源の需要は増加傾向にあり、近い未来で、たんぱく源の供給が行き届かない地域が出てくるのではないかという懸念が高まっています。

タンパク質の需要と供給(出典:日本経済新聞2019年2月11日日経クロストレンド)

「それなら、お肉や魚が足りるようにもっとたくさん生産すれば良いんじゃない?」

と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、現在の畜産業や漁業が与える環境への負荷や、資源の過剰な利用も大きな問題となっています。

例えば、畜産では、家畜の生産(そのための飼料生産も含む)するために、世界の土地の30%が使用されています。時には森林伐採を行ってその土地を確保しています。水資源も同様に膨大な量が使用されており、牛肉1kg生産するだけでも、その量は15,000ℓにもなります。温室効果ガスの排出量も膨大で、「もし、世界中の牛が集まって一つの国をつくれば、なんと中国、アメリカに次ぐ第3位の温室効果ガスの排出国になってしまう」というデータも存在します。

各国と牛の温室効果ガス排出量(出典:ビルゲイツのFacebook投稿を日本語翻訳)

また、水産においても、同様の懸念がされています。現在、日本の海産物の約8割がもう既に枯渇している(しかけている)状態で、養殖場を作るときに生じる環境破壊、海洋汚染、餌となる小魚の乱獲も問題視されています。

現在の食料生産を支える環境、資源は持続的ではありません。このように、自然環境や資源などすべて未来からの前借りで成り立っています。

2. 大量のフードロス

世界で毎年どれほどの食料が廃棄されているか、みなさんはご存じでしょうか。

なんと13億トンです。これは人が食べるために生産された食料の3分の1、約20億人を養うのに十分な量に当たります。

その一方で、十分な食料を手に入れられない人も世界には多く存在し、飢餓や栄養不足の問題は未だ大きな問題となっています。食料は廃棄できるほどあるのに、それが得られていない人たちもいるということです。

フードロスの原因は、先進国と新興国それぞれで異なります。先進国では主に加工や卸売り消費者の段階で、新興国では生産加工の段階で起きています。

世界のフードロスの発生原因の比較
(出典:一般社団法人 産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター「世界の食料ロス」)

特に、私たちエコロギーが拠点とするカンボジアが属する東南アジアでは、インフラの欠如を起因とするフードロスが大きな問題となっていて、

例えば、
①大量の収穫があっても、保存できる施設がない。
②設備やノウハウの不足によって、加工による付加価値のある製品が製造できない。
③ゴミ処理設備の欠如から適正なゴミ処理がされない。

といった問題が起きています。


3. 世界における所得格差

さて、貧困は減っていると思いますか。

実は、ここ30年間で10億人以上が貧困から脱出していて、着実に前進はしています。しかしながら、貧しいほうから数えて半数の人々が所得に占める割合は、全世界の経済生産が3倍以上に伸びていても、その間にほとんど増えていません。つまり、所得格差はますます広がっているということです。

特に、それが顕著であるのが新興国であり、政府の政策や産業構造、技術力の不足など原因はさまざまです。

再びカンボジアを例に挙げますが、カンボジアでは、就業人口のおよそ8割が農業に従事しており、中でも稲作産業はとても盛んです。

しかしながら、彼らの多くはその収穫機会(お金が入ってくるタイミング)が年1~2回と少なく、年間を通じた安定した所得源が限られ、生活が安定しないという問題を抱えています。

カンボジアの米農家さん方(エコロギースタッフが撮影)

また近年増加傾向にある自然災害により多くの家庭が経済的な打撃を受けています。

大規模な洪水による被害
(出典:SankeiBiz「カンボジアで全国規模で洪水 被災者多数 水田冠水や道路寸断も 」 )


以上が【課題編】でした。

最後に

確かに、現代の日本において「昆虫を食べる」ということは一般的ではなく、ましてや、たくさん美味しいものが溢れかえるこの世の中で、わざわざ昆虫を食べようとは思わないかもしれません。

しかし、以上のように私たちが普段当たり前に口にしているその「美味しいもの」を生産するために、実は多くの犠牲が払われており、それは今後、私たちの生活にも大きな影響を及ぼします。

お肉や魚を食べることをやめて、コオロギだけを食べるべきだ!とは、私も思いません。ですが、私たち人類が今後も生存・繁栄していくために、はたまたお肉や魚などを食べ続けるためにも、少しずつ代替していくことも必要なのかもしれません。その代替食品として、コオロギという選択肢があるということです。私たちの投稿を通じて、一人でも多くの人が、食料としてのコオロギを身近に感じ、「取り入れてみたいな」と思ってくれたらとても嬉しいです。

次回は、「解決編」として、今回取りあげたような数々の課題に対し、コオロギがどのように貢献するのか、私たちエコロギーの事業も踏まえながら解説します🦗🍃お楽しみに!

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました~😊

インターン生・千夏



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