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#1 乳がん告知の瞬間 – 突然、訪れた現実

乳がん

2024年8月、私は突然、乳がんと告げられました。「まさか私が」と信じられない思いの中、9月に外科手術を受けました。術後14日が経過した今、痛みはほとんどなく、元気に仕事を続けています。腕とわき腹上部に少し違和感が残っていますが、だんだん減ってきている気がします。
この2か月間は「乳がん」について調べる日々。本や文献、ネットの情報をひたすら探しました。AYA世代(15歳~39歳)という言葉もその時初めて知り、時に励まされ、時に傷つきながらも、自分なりの向き合い方を見つけつつあります。


1.健康診断 [要経過観察]

私の会社は30歳を迎えると「マンモグラフィ」と「超音波検査(エコー検査)」が健康診断に含まれます。2023年度の健康診断で「要経過観察(6ヶ月)」だった私は、2024年7月19日に再度診察に行きました。

医師から「半年前と大きな変化はないが、念のため精密検査を受けては?」と言われました。正直、この時もまだ深刻には考えていなかったのですが、精密検査の予約をした途端、急に不安が押し寄せてきました。

2.セカンドオピニオンを求めた理由

「〇〇乳がん 二次検査」「〇〇 針生検」などと検索し、ある病院の院長先生のブログに目が止まりました。患者さんたちの評価も高かったので、セカンドオピニオンを取ることに決めました。7月23日、仕事が終わってから病院を訪れ、再度マンモグラフィと超音波検査を受けた後、院長先生から「悪い感じはしませんが、安心のために組織診を受けておきましょう」との提案を受け、針生検を行うことになりました。ここで初めて「触診」もしていただきました。(最初の病院では触診がなかったので驚きました😢)

3.精密検査(針生検)の体験

7月29日、局所麻酔で行われた針生検。少しドキドキしましたが、院長先生と看護師さんが「大きな音がしますよ」「傷跡は残りません」と丁寧に説明してくれたので、安心して受けることができました。検査後も、院長先生が優しく圧迫してくれたり、看護師さんが足をさすってくれたことが今でも心に残っています。

検査が終わり、結果が出るのは10日後。私は少しホッとして、「きっと大丈夫。なんでもない。」と軽く考えていました。しかし、8月5日、予定より早く病院から電話がありました。「結果が明日届きます。できるだけ早く来られますか?」と。

4.乳がん告知の瞬間

診察室に入り、院長先生が「お変わりありませんか?」と微笑んでくれました。でも、その後の表情が少し曇っているのが気になりました。そして、静かな口調で「検査の結果は、乳がんでした」と告げられた瞬間、私は頭が真っ白になり、他人事のように感じました。どう返事をしたか覚えていません。ただ、「これからどうなるんだろう」と、考えている自分がいました。

5.告知後の自分の反応

結果を聞いた直後、両親に電話しました。事前に結果が出ることを伝えていましたが、私も両親も悪い結果は想定していませんでした。私はそこで「頑張らない」と母に言ったのを覚えています。家に帰った後も、現実を受け入れることができず、「本当にこれが現実なの?」という気持ちの中で、断捨離を始めました。普段は断捨離なんてしないのに・・・

6.AYA世代のがん

AYA世代として、乳がんと向き合うことには特有の悩みがあります。仕事、結婚、将来の計画、すべてが一度に大きく揺らぐように感じました。私の場合、しこりもなく、全く自覚症状のない中でのがん告知だったため、「早期発見の重要性」を強く実感しました。この経験を共有することで、同じような悩みを持つ方々に少しでも勇気を届けたいと思っています。

次回予告
次回は「#2 手術を決断するまで:治療方針と準備」についてお話しします。