はなみずき さくらこ

乳がんの治療を通じて感じたことを記録中。まだまだ治療の途中ですが、自分自身と向き合いな…

はなみずき さくらこ

乳がんの治療を通じて感じたことを記録中。まだまだ治療の途中ですが、自分自身と向き合いながら、私が感じたこと、考えたことを素直に綴ります。気軽に読んでいただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします!

最近の記事

がんとの闘いは体だけでなく、心も試されるらしい

「え? がんって、私が?」と頭が真っ白になったのは、今年の夏のこと。30代にして、まさかの乳がん告知。それ以来、私の生活はまるでジェットコースターに乗っているかのように、感情が大きく揺さぶられる日々。怖いけど、どうにかして前を向かなければならない。そんなある日[手相占い1000円]の看板が目に留まりました。 突然の乳がん診断 30代の私は、キャリアも充実し、将来に多くの夢を抱いていました。楽しいことばかり考え、週末の予定や新しい仕事のプロジェクトにワクワクしていた矢先、突

    • 告知後の人生はどう変わる?がん患者が抱える本当の苦しみとは#2

      第2部:がん検診と社会のサポート体制に求められる改善がん検診の義務化と平等性:すべての人が受けるべき理由とは? がん検診は、早期発見を促し、治療の選択肢を増やすために重要視されています。しかし、現実にはがん検診を受けるかどうかは個人の選択に任されており、検診の受診率には地域差や個人の価値観による違いが存在します。この記事では、がん検診の義務化がもたらす平等性の問題と、全国民が検診を受けるべき理由について考察します。 検診を義務化すれば平等になる? がん検診の受診率は、

      • 告知後の人生はどう変わる?がん患者が抱える本当の苦しみとは#1

        第1部:がん告知の現実がん告知の結果論 -「早期発見で良かった」とは本当に言えるのか? がんの告知を受けた瞬間、その人の人生は一瞬にして変わります。「早期発見で良かった」という言葉はよく耳にしますが、それは本当にすべての人にとって正解なのでしょうか?この記事では、がん告知の現実と、告知を受けた後の生活や精神的負担について深く掘り下げていきます。 「早期発見で良かった」は誰にとっての結果論か? がん検診の普及により、多くの人が早期段階でがんを発見されています。これは、治

        • #3 入院生活:3泊4日の乳房温存手術

          1.入院生活ついに入院の日、病院に到着し、第三希望の個室に案内されました。3泊4日の入院生活は、水曜日に乳房温存手術とセンチネルリンパ節生検を受け、金曜日に退院するスケジュールです。 「個室なら少しはリラックスできるかな」と思いつつも、やはり手術への不安は拭いきれませんでした。 2.入院1日目:衝撃の検査火曜日の夕方、手術に向けた準備が始まりました。センチネルリンパ節生検の検査です。これは、がんが転移していないかを確認するために行う重要な検査です。 正直、想像以上に痛く、

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          #2 手術を決断するまで:治療方針と準備

          1.手術の日程をどう決めたか乳がんと診断され、次に向き合うのは手術。その選択が、いよいよ現実となってきました。 私の場合、乳房温存手術が最適という判断でした。幸い、進行が早いタイプではなかったので、手術の日程は自分の都合に合わせて選べるとのことでした。 「どのタイミングで手術を受けるか?」と考えたとき、私は仕事のスケジュールを最優先に考えました。主治医と相談し、翌月の第三週目に決めました。火曜日に入院し、水曜日の午後に手術を受け、金曜日に退院する予定です。 「元気な方

          #2 手術を決断するまで:治療方針と準備

          #1 乳がん告知の瞬間 – 突然、訪れた現実

          乳がん2024年8月、私は突然、乳がんと告げられました。「まさか私が」と信じられない思いの中、9月に外科手術を受けました。術後14日が経過した今、痛みはほとんどなく、元気に仕事を続けています。腕とわき腹上部に少し違和感が残っていますが、だんだん減ってきている気がします。 この2か月間は「乳がん」について調べる日々。本や文献、ネットの情報をひたすら探しました。AYA世代(15歳~39歳)という言葉もその時初めて知り、時に励まされ、時に傷つきながらも、自分なりの向き合い方を見つけ

          #1 乳がん告知の瞬間 – 突然、訪れた現実

          小さな行動

          2日前、私は乳がんの手術を受けた。体には手術の傷がはっきりと残り、その存在を強く感じている。しかし、今のところその痛みや不安が心を支配しており、自分自身がどのように変わったのか、まだしっかりと向き合えていないのかもしれない。 入院中、多くの女性たちとすれ違った。中でも印象的だったのは、手術前の検査を一緒に待っていた一人の女性だった。私たちは言葉を交わすこともなかったが、その静かな連帯感は、私にとって大きな支えとなった。 退院後、街を歩いていると、以前と違って見えるものがあ