英語を学ぶことと、英語で学ぶ社会
2019/05/27 mon
語学学校2週目。午前、週始めのテスト終了。
句動詞など、まだ身についてないものが多い。come up with, bring about, lay offなどなど。 いろんな記事など見ていてもよく出てくるので覚えたい。
常にハイテンポなジョークが飛び交うJeff先生のクラスは、今週からさらに上級のクラスが開講されることになり、半分くらいの同級生ともJeff先生とも離れることになった。早いお別れがちょっと残念、楽しかったなあ。
午後、新しいクラス編成で新しく担任になるJeneen先生の Readingの授業。11年勤めているそうで、これまでの学校の変遷を話してくれた。
※以下は、私が聞き取れた範囲なので間違いもあるかもしれないけど、おおよそこんな内容。
創立当初は日本や韓国のグループが大半を占めていて、ほとんどの学生は移住を望んで来たのではなく語学学習のために来て帰国する私のようなプラン。「カナダに残りたい?」と先生が聞くと「なんで?私の国が好きだから帰るよ!」という反応だったそう。(クライスメイト達、「えーっ」とどよどよ)
その後、サウジアラビアの生徒が激増する数年も。なぜならサウジアラビア政府が、国費で生活費や学費を全て出す政策をとったため。さすがリッチ!
(現在はカナダとの関係が急激に悪化したために、つい昨年この奨学金制度は廃止。詳しくは↓
https://www.businessinsider.jp/post-172781 )
中国からの生徒もある年を境にどんどん増えた。
さらに数年後、カナダの移民政策が変わって、学んだ期間分だけ働けるようになったり、進学のためのpathwayプログラムが始まったことによって、かなり多国籍な生徒が主に移住を目指して入学してくるようになった。現在はブラジルや南米からの生徒が多いのはそのためだそう。もう少し下のクラスには、コロンビアやインド、パキスタンからの生徒も多い。(ターバンがかっこよくて、ランチがいつも野菜いっぱいで美味しそう)
今私がいるクラスは、ブラジル4、中国4、韓国1、メキシコ1、ナイジェリア1、ギリシャ1、トルコ1、日本1という国籍分布。いろんな社会的な経緯を経て、かなり多国籍で私にとってはラッキーな時代に、私は入学したみたい。この学校の教育プログラムも、生徒の需要の変化に合わせてどんどん変わっていて、今私が持っている教科書のテーマは、多国籍な背景を持ち、また異国で学び、働き、暮らしたい人にとって身近な内容になっている。
例えば、「仕事を得る際の英語表現とマナー」「カルチャーショックによるダメージの防ぎ方」「グローバリゼーションの功罪」「世界最大の第2言語としての英語」など。
ところで授業の教材で初めて知ったけど、第1言語としての英語話者(native English speaker)は世界人口のたった5%、3.8億人に過ぎない。それに対して、母国語以外の言語として英語を話す人が7〜10億人。つまりネイティブの倍以上の人が、コミュニケーションの道具として英語を学び、使っていて、それぞれにアクセントがあるのが常識なのだと知った。(ちなみに、だからいろんな地域の人のアクセントを理解できるように努力してみよう、通じるといろんな人の国のことがわかって楽しいよ、というところまで教科書は言及する。感心する〜)
ということで、発音がネイティブみたいじゃないのは私だけじゃないし、ある意味あたりまえなのか〜と、肩の荷が下りた。知るって大事。
よりスムーズに綺麗に聞こえるように発音矯正の努力はするけど、気に病みすぎることはないな。
日本では、ネイティブの先生や、映画などで見る、流暢で当たり前の英語しか見かけないって言うのも、英語への苦手意識の原因かもしれないと思う。
(教材としてはもちろんネイティブ英語は望ましいけど、いきなりあれと比べるのは大変すぎると思う。)
むしろ、単語やよく使われる言い回しのボキャブラリを増やす、たとえ知らないことでも簡単な英語で言い換えたり質問できるようになる、「知識」で相手の言いたいことや記事が述べようとしていることを推測で補う力の方が大事だと感じる。前者ふたつは英語の勉強が必要やけど、「知識」作戦はてっとりばやく日本語でぜんぜんオッケー。
ということで、例えばメイ首相の辞任とか、トランプ大統領が日本を訪問などの国際ニュースなどは、日本のデジタル新聞でざざっと予備知識をいれて概要を掴んで、その上でBBCなどの記事を英文で読むと、論調やフォーカスしてる焦点の違いがわかって興味深い。ある程度、基礎知識や興味がある内容の記事だったら、いきなり英語で読んでも辞書を使えば、時間はかかるけど読めると思う。
ということで、昨日読んでみたBBCのカナダの記事。
https://www.bbc.com/news/world-us-canada-48288733
Do international students get what they pay for?
「留学生は出費に見合った利益を得ているだろうか?」
・学費のために働いていたインドからの22才の留学生が制限を超えて働いたとして不法就労の容疑で逮捕された
・彼は労働によって得たお金への税金も納めていた
・学費の工面に苦労する留学生は少なくない
・留学生は市民に比べて学費が割高であり、近年さらに学費は上昇している
・ カナダの大学が、留学生の学費を大きな収益源として頼っている現実がある
*・カナダが学ぶのに良い環境であることも事実だが…
ちょうど先日Writingのクラスでこの話題がテーマになったところだったので、予備知識に助けられて読めて、新しい知識も得ることができた。
学校で習うこと、学校の外で出会うこと、インターネットを通して学べること、人とそれを話題にしてみること、組み合わせながら学ぶのが、実感を持って身につくし、少しずつ点が線になっていくのがRPGみたいで楽しい。
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