今日は一日外へ出ない日
昨日から、知的障害、躁病の長女ほかろんが、水泳カウンセリングの先生のおうちに、夏合宿、のんびりお泊り会に行っている。
のんびりお泊り会のスケジュール表を見ると、就寝21時、起床9時となっている。
一日の半分は寝ていることになる。
プログラムは、バーベキューや、料理、ウォータースライダーのあるプールに行くなどと書かれていて、料理のところが、毎年「みだらし」団子と書いてある。
先生は、あのお団子をみだらし団子と、読んでいるのか、それとも誤字か。誤字としても毎年誤字なのは、なんで。
「保険書コピー」も毎年誤字。
でも誰も特に何も言わない。
数年前、持ち物に「バスタイル」と書いてあったときは、さすがに、
これは持っていけないなあ、はがすわけにはいかないからなあと思って、バスタオルを持たせた。
そのほかろん、先生のおうちのお泊り会を毎年楽しみにしていて、もはや二十数年欠かさず、皆勤賞。
参加者は年々少なくなってきている。
施設入所、障害が重度化、親の高齢化、会費が払えなくなるなどなど、様々な理由からだ。
民間の行事だから、手当などなく、三泊四日の参加費65000円は安くはない。
でも、私にとっては、ほかろんが楽しくて、私がのんびりレスパイトできるなら、高いとは思わない。
でも、国民年金だと、ほぼ一か月分であるが。
レスパイトもいろいろで、福祉サービスのショートステイだと、手続きとか、規則とか結構複雑で、施設が少なく、使いにくいこともある。
だから、このお泊り会は、私にとっては、安心してのんびりできる、天国のような三泊四日なのである。
最初の日と最終日は送り迎えがあるけど、今日と明日はまるまる休み。
だから今日は、一日、全く外へ出ないで、おうちの中だけで過ごしている。
冷蔵庫の中にあるもの食べて、ネトフリ見て、ゴロゴロして、短期ひきこもり。
ああ、いい気持ち。
ほかろんがいないということは、毎朝の支度や、送りもないし、こだわりメニューのご飯もないし、裏紙集めもしなくていい。
ほかろんは、「裏紙」に、新聞や雑誌の文字を写すことが好き。
ねえ、ねえ、と話しかけられることもないし、
「これ、どういういみ?」と質問されることもないし、朝の起床ルーテインのギッタンバッコンや刑事部長(一課長大岩)のやりとりもしなくていい。
つまり、静かで、することが極端に少ない。
時間があるので、クイックルワイパーでなく、雑巾で床を拭いたり、タオルケットなどの大物洗濯をしたりしている。
静かすぎて、刺激がない。
いくら、「地面師たち」見ようと、「ペントハウス」見ようと、刺激が少ない。
結局ほかろんとの暮らしが、一番刺激的で、面白いんだなと思う。
だけど、こうして、離れて過ごすことはお互いすごく大事なのだ。
それでも、ほかろんだけでなくて、私はいわゆる「障害者」と世間で言われている人達と過ごすのが好きだ。
健常者ばかりの世界だったら、私は息をすることができないだろう。
ところで、「愛していると言ってくれ」で、美しい指で手話をしていたトヨエツだが、凄みのきいたおじさんになった。
では、美しい「めめ」はどんなおじさんになるのだろう。