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トニー・レオンやら、錦戸亮やら

悲情城市、恋する惑星、インファナル・アフェアなどなどと、ずっとずっと、トニー・レオンを見てきた。
「悲情城市」の、声を出すことができないトニー・レオンの無言の表情。
歴史に翻弄され、声を上げても声が届かない無念の台湾の置かれた状況。

「恋する惑星」の警官663号。
クリストファー・ドイルのエッジのきいたカメラに、少し困惑気味の顔をむける。
窓から見える飛び立つ飛行機。

複雑な家庭環境に生まれ、さらに複雑な潜入捜査官の悲しい後ろ姿。
「インファナル・アフェア」の無間地獄。

トニー・レオンはアジア映画ファンならだれでも知っている俳優で、60歳になった。
うまく歳を重ねた俳優の映画を見るのは、何ともいえない幸福である。
私も、同じ年月を映画の観客として歳を重ねてきたものだから。

最近、テレビを見ていて、あれっと思ったことがある。
錦戸亮の存在である。
ついこの間まで、ボーイソプラノの少年だったけど、最近メキメキ演技の幅を広げてきている。
うちの長女は「にしきどくん」と呼んでいる。
もと、NEWS、もと関ジャニ∞であった。

不適切にもほどがある

テレビドラマも映画も、着々とこなしてきた。
新しいドラマを見て、なんだろうこの既視感。
と思ったのだが、そうだ、そうだ。
トニー・レオンに似てきたのではないか。
なんだか、明るいトニー・レオン。

悲情城市
1990
台湾

そう思ったら、新しいドラマを見るのが楽しみになってきた。


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