ふたありおばけ
長女の起床時の儀式が、昨日よりも発展した。
昨日のお化けダンスは母親一人が、タオルケットをかぶって踊った。
それを見て長女は大笑いをしたのだ。
そして今日、新しい展開が起こった。
「おはよう。起きるよー。」といつものように起こしに行った私。
むくっとおきあがって、目をらんらんと輝かせ、何かたくらむ長女。
今日も、やられた。
タオルケットをかけられた。
逃げ切ることができなかった。
しかし、次に起きたことにびっくり仰天。
タオルケットを被って、何も見えなくなっているはずの私の目の前に、真ん丸な長女の顔が出現したではないか。
そう、長女が、私の被っているタオルケットの中に入ってきたのだ。
これは新しい展開だ。
とっさに、出た即興の歌。
「ふたありおばけ、ふたありおばけ、ふたありおばけで、らんらんらん。」
歌に合わせて、タオルケットの中で手をつないだ親子が、右に左に踊りだす。
回転もしたいが、何しろ前が見えない。
ベッドや壁にぶつかって怪我したら嫌だし、おとなしめに踊る。
もしも、怪我をして、整形外科へ行くようなことになっても、いつもの先生は、
「なんで怪我したの?」
「はい、ふたありおばけダンスで怪我しました。」って言っても、絶対笑わないだろう。
特別支援学校や特別支援学級の生徒が多く通っている医院の先生だから、何があっても、
「そうね、今の時期ってそういうこと多いよね。」って感じで
「包帯好きだよね。」って言って、ぐるぐる包帯まいてくれるだろう。
包帯を巻くと痛みが消えるらしい長女に合わせてくれる。
しかし、慎重な私のダンスのリードで,二人とも怪我をしないで済んだ。
そしてなんといっても、毎日の酷使に耐えている丈夫な今治タオルはえらい。
毎日、こんな楽しい時間を、持たせてくれてありがとう。
そして、素敵なお医者さんたちに巡り合わせてくれてありがとう。
面倒くさいこともいっぱいあるけれど、あなたは素晴らしい我が家の長女だよ。
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