Career Creation STORY #2:ソフトバンク(株)佃直樹さん
今回インタビューさせていただいたのは、ソフトバンク(株)で法人営業をされている佃直樹(つくだなおき)さんです。佃さんは入社1,2年目でベンチャー企業を中心とした中小企業を担当し、4年目の現在は都内の自治体等をクライアントとしてお仕事をされています。
今回は佃さんがどのような考えを持ってキャリアを選択してきたのか?また、仕事をする上で大切にされているマインドを中心にお話を伺いました。ECCLで大切にしている仕事価値観のINNER CALLING(仕事を通して社会を良くしていこうという価値観)やWORK HARD、CareerSelectAbility®(キャリアを自分自身の力で掴みとっていける考え方や能力のこと)をまさに体現されている佃さんにインタビューさせていただき、私自身非常に刺激を受けました。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。
ソフトバンクの法人営業
―入社されてからこれまで携わってきたお仕事について教えてください。
ソフトバンクが扱う約300の商材をお客様に合わせて提案する法人営業をしています。4年間ずっと法人営業をしていますが、1番の変化はお客様のレイヤーが変わっていることです。1,2年目はベンチャー企業や中小企業を担当し、直接社長にアポを取っていましたが、3年目からは売上が100億を超えるような大企業を担当するようになり、4年目の現在は自治体向けの営業部隊にいます。1,2年目の時のクライアントはだいたい100社ほど担当でしたが、その際に幅広い業界を受け持ったことで非常に勉強になりました。
―法人営業のやりがいについて教えてください。
常に最先端のものを扱えることが非常に面白いです。私自身飽き性な面があり、日々刺激を求めて過ごしています。例えば、このコロナ禍でも社会のニーズに合った最先端の商材を扱っている実感があります。リモートワークができる環境の提供、AIを活用した検温器、人の流れのビッグデータの販売とかは、まさに今必要とされているものの一つです。こうした社会のトレンドやニーズに合った商材を扱えるのも、法人営業の魅力です。最先端の情報にアンテナを張って、お客さんに合ったものを提供できることを、いち早く体感できるのがこの仕事のやりがいです。
あとは、本当にお客さんのためになる営業ができるのがソフトバンクの法人営業をやっていて面白いところです。自社の製品やサービスでは足りない部分を、他社とタッグを組んで案件を取りに行くこともあるので、一言で営業と言っても他社製品を売ることもあるんですよ。
―現在の自治体向けの法人営業は、以前から希望していたんですか?
希望していたわけではありません。でも、実は昔からやりたいと思っていたことの1つです。私は、もともと教師になるのが夢でしたが、面白い先生になるには、まず社会を知らないといけないと考えたので民間に就職しました。昔から教育については関心が高く、現在は間接的ではありますが、ソフトバンクの商材を使って、教育委員会という入り口から日本の教育現場の改善に貢献できていることを非常に嬉しく思います。昔は教師になって、生徒に対して直接影響を与える仕事をするんだと思っていましたが、ソフトバンクとしてかかわることにより、ICTを活用し、より多くの生徒に対して影響を与えられることも、やりがいの一つです。生徒向けだけでなく、教師の多忙問題に関わって、部活動などにも今後はアプローチしていきたいと考えています。
―逆に法人営業をしていて難しいと感じることはありますか?
まず、法人営業は人を巻き込んでなんぼの仕事です。はじめに、お客さんのニーズをヒアリングし一旦会社に持ち帰ります。自社のこの商材なら要望に答えられるかも、という仮説を立て、今度は社内の商品のスペシャリストと話し合います。私が商品の専門家たちと打ち合わせをする時には、もちろん商品の知識が無いと話し合いができません。いかに専門家たちと高いレベルで話し合いができるかというのも難しいポイントの一つです。だからこそ、自分の言いたいことやお客さんが実現したいことのストーリーを伝え、納得してもらった時は非常に嬉しいです。
入社当初は、商品に関する知識が無く、何を誰に聞いたらいいかわからないということもよくありました。大きい会社なので、たくさん部署があって初めは困惑していましたが、このことならあの部署のあの人に聞こうというのが少しずつわかってきました。そのため、社内の人間関係を構築することも非常に大切な仕事の一つだと感じています。
―営業職というと、しんどそうなイメージがある職種ですが、ぶっちゃけこれまで嫌だなと思ったことはありますか?
あまりしんどいと感じることはなかったです。まず、基本的には前向きに仕事に取り組むようにしています。しんどい時にいかに逆転の発想ができるかというのを普段から大切にしています。
ただそんな中でも、私が生き生き働ける環境というのがあって、「選べる自由があること」です。逆に選択肢がない時はしんどいです。例えばある商材の売上目標を達成する為に上司にこの商品だけ売ってくれと言われたら、もっと他にやりたい仕事があるのになぁと思います。でも、しんどいと思うのはそれくらいです(笑)
元サッカー部の佃さん 「発想の転換をするのが好きです。」
―自分に影響を与えた仕事とかってありますか?
これまでできなかった仕事がだんだんできるようになったりと、全ての仕事が自分にとってプラスになっていると思います。あとは、仕事で関わる人が毎年増えています。これが私にとってはすごく楽しいと思えるし、成長しているなと実感できるポイントです。でも、4年目でまだまだできないことも多いですね。むしろできないことの方が多いかも。(笑)
―僕は何か上手くいかないとむしゃくしゃしてしまうことがあるのですが、佃さんは仕事で上手くいかないときはどう対処されていますか?
できない理由・上手くいかない理由を並べるのってすごく簡単ですよね。だからこそ、できるようにするためにどうしたらいいかを考えています。この「発想の転換」をするのも実は好きだったりします。
―「発想の転換」を大切にするようになった経緯とか、学生時代の経験とかってあるんですか?
小学校から大学卒業までサッカーをずっとやっていました。サッカーって、脚を使うし、ボールは跳ねるしで、失敗して当たり前のスポーツだと思っています。ただここで大切なのは、ミスをした時に、どうミスを最小限に抑えるかということ。長年サッカーをしてきた中で、切り替えの重要性や発想の転換というのを学びました。
会社の決め手は「自由度」−ソフトバンクで働く
なぜソフトバンクに入社を決めたんですか?
まず就活の時に大切にしていた価値観が「自由度」です。自己分析をしていて、サッカーでプロになりたいとまで打ち込んだ理由は、いろんな選択肢がある中で、プレーを選択できる面白さがあったからだと気づきました。なので、どうせ働くなら、サッカーと同じくらい打ち込みたいと思い、働いていてたくさんの選択肢がある会社に入ろうと決めました。最終的には大手の人材会社と悩みましたが、その時「君、人材会社の人っぽいね」という言葉をかけられたんです。。。この言葉を言われて嬉しい人ももちろんいると思うんですけど、当時、私は嫌でした。似たような人が集まる会社に果たして多様性や自由度はあるのか?と考えて、ソフトバンクを選びました。
―入社前後で働くことに対するギャップ、意識の変化はありましたか?
実はあまりなかったです。想像していた通りの会社だなという印象です。あと、だいたい想像していた通りの働き方もできています。大好きなサッカーをしているかのように働けています。
入社前にソフトバンクでインターンはやりませんでしたが、他社も含めると100人以上は社会人訪問をしていました。就活にしっかり時間をかけて、入社後のギャップが極力ないように学生時代に意識した結果だと思っています。
でも、入社前後のギャップを無くすこと以上に大切なことがあると私は思っています。それは、いかに今の仕事を“正当化”できるかということです。就職活動がうまくいってもいかなくても、もう一度就活をするということはできないし、後悔してもしょうがないですよね。それだったら今の仕事をいかに前向きに捉えるかということの方が重要だと思います。
新しい働き方の模索「趣味と仕事の融合」
―今後の目標について教えてください。
近い目標で言うと、1ヶ月後にも2ヶ月後にも同じように仕事を楽しむことです。趣味の話ですが、トレイルランニングといって山を100キロぐらい走る競技に打ち込んでいます。今後の目標は、この趣味と仕事の融合に今取り組みたいと思っています。トレイルランは非常に過酷な競技で、怪我とかが付きものなんですけど、いかにポジティブに考えて競技に取り組めるか、というところが仕事にも通ずると思っています。近い将来、ソフトバンクのロゴを背負って、国内だけでなく、海外でもランナーとして活躍したいなと思っています。今、山を走ることによって見出す価値を模索中です!
働くとは自分を知ること
―最後に、佃さんにとって「働く」とはなんですか?
働くとは、自分を知ることだと思います。というのも、自分が仕事で関わっている人が、今の自分のレベルだと思うからです。例えば、今私が野球のイチローさんと一緒に仕事をしているとすると、自分もイチローさんと同じレベルの人格、器が必要になると思います。私が4年間ソフトバンクで働いていて、一緒に働く人も毎年更新され、新しい出会い、新しい知識を学ぶ中で成長を感じています。より社会に対して影響力がある人と一緒に働けるよう自分自身も精進して、もっと社会に貢献していきたいです。
インタビュー後記
「今の仕事をいかに正当化できるか」「できるようにするためにすべきことを考える」
インタビュアーである私自身がハッとさせられるような言葉がたくさんあった取材でした。就活の時にはOB訪問を100人にもされた佃さんでしたが、それでも会社とのマッチングの良し悪し以上に、入社してから自分がどう行動するかといった事に焦点を当てていたのが非常に印象的でした。
私も来年から社会人になりますが、仕事がうまくいかない時には不平不満を並べるのではなく、まずは自分にできる事を探してみようと思います。また、今年度の就活はコロナウィルスの影響でなかなか思うように進まないことも多いかと思いますが、オンラインでの社会人訪問など、大学生の皆さんもできることから始めてみませんか?
(インタビュアー:ECCLインターン生 大学4年 福井凌太郎)