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児童精神科を探せ 東京23区編(専門病棟あり)

さて、児童精神科を探せシリーズです。今回は東京23区編(専門病棟あり)となります。23区内に専門病棟を持つ病院はあるのでしょうか?みなさんご存知ですか?

先にも紹介しました全国児童青年精神科医療施設協議会は、我が国で唯一の、児童青年精神科の入院治療施設を有する医療機関で構成される団体ですので、そこで調べてみましょう。


23区内には専門病棟はなし

なんと、23区内には専門病棟がありません。こんなに人口の多い東京なのにゼロです。メンタルヘルスに問題を抱え、入院が必要な児童はどうしたら良いのでしょうか?

・大学病院

・近郊の専門病院

の二つしかありません。

大学病院

ただし、大学病院にも専門医がいるとは限りません。23区内に大学はたくさんありますが、専門外来をもつ大学や認定医がいるところは少ないかもしれません。別途ご紹介したいと思います。

近郊の病院

また、近郊の病院については、以下の選択肢があるでしょう。概ね以下の病院がその対象となるでしょう。

東京都立小児総合医療センター
国立国際医療研究センター国府台病院
千葉市立青葉病院
駒木野病院
神奈川県立こども医療センター
横浜カメリアホスピタル
聖マリアンナ会 東横恵愛病院
埼玉県立精神医療センター


求められる専門病棟

 23区内ですら専門病棟はなく、東京都いう大都市にもかかわらず、その近郊を含めて限らられた病棟しかありません。子どもたちに適切な医療が届けられるように、その病棟数の増加が期待されるところですが、それには行政の支援が必要となるでしょう。どの病院も赤字ギリギリです。児童精神科はとても手がかかり領域であり、人手が必要となりますので、社会的価値が高くても費用対効果が成人の精神科に比べると低いかもしれません。子どもの診察は、子供だけでなく、親の話も必須です。そう言った意味では2倍時間かかると言っても良いかもしれません。また、薬物療法だけという外来は少なく、精神療法的な介入が必須のことが多いですので、そこも時間がかかる所以と言えるでしょう。