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精神科クリニックの開業・・

精神科クリニックを開業したいわけでは全くありません。経営能力ゼロですので、無理だなと思います。

ただ、少し前に知り合いの先生の開業話を聞きました。児童精神科メインで大人も見ているようです。その先生は地域医療への理念が高く、理想の医療を求めて大病院からの開業でした。

勤務医時代は臨床の質が落ちると話して、初診も半日で1−2名ぐらいのペースで見ていたと聞いています。残りの3日ぐらいは再診をしていた働き方でした。

ところが、開業してからのペースを聞いて驚きました。初診を毎日4−5名取っているというではないですか。びっくりです。言ってたことと違うなって。

精神科クリニックにおいて16歳未満は初診から1年が加算がついて保険点数が高いです。それを過ぎると保険点数は低くなり、5−10分の診療をたくさんみるしか利益が上がりません。そうなると必然的に初診をたくさんみるという形で経営していくしかないのかもしれません。決して、その先生やそう言ったクリニックを批判しているわけではありません。どちらかというと、そういう形でしか経営できない医療経済の仕組みに問題があると思っています。勤務医の私には想像もつかない苦労もあるとは思いますが、安心してクリニック経営ができると良いなと思います。

また、クリニックを自由に開業できることから、医療逼迫した時に病院機能の集約とかができず、開業医の集まりである医師会の力も考慮すると病院勤務の人たちが給料も少なく、頑張るしかない構造がありますね。

理想と現実

誰しも食っていかないといけません。私の恩師の一人は定年した後に開業し、医者一人と事務1名だけで細々とやっていますが、食っていくには困らないよって笑っていました。

拡張路線でクリニックの方向性にもよるのでしょうか。なかなか理想の医療は難しいですね。そう言った意味でもセミFIREを目標にしておくことは、臨床医にとって大事なかもしれません。