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EBUNE大阪・西成漂着アーカイブ【船着場のお土産作品紹介】

船に住まい、生命の方角「東」へと漂流・漂着を繰り返しているEBUNEは、女木島を出港後、回想録として2020年8月に福岡県箱崎、2021年5月に佐賀県有田、2021年7月に香川県小豆島、2021年10月に兵庫県淡路島に漂着を果たし、ウェブサイト上で一つの物語を紡いでいる。https://ebune.net/
そして2022年8月、大阪西成の「EARTH」に漂着!

流れ流れて西成にたどり着いた不完全な生命体EBUNEは、ここEARTHにて、変なヤツへと進化を果たそうとしています。1階は、その冒険に出発するための船着場。未知への旅には勇気が必要です。決死の航海にもっていきたいお土産の品を物色して、ワクワク・ドキドキの船旅へ乗船しましょう!

外には喫茶EARTHオーナーの寺川大地さん作・EARTH ×EBUNE看板。アラヤシキ主催「路地裏の舞台にようこそ」とEBUNEチラシのコラージュ作品。ここ西成では路地裏こそが舞台です。皆さんぜひ遊びに来てください!

お土産を購入していただいた方には、EARTHオーナーお手製のEBUNE消しゴム判子印入り紙袋にお土産を入れて、お渡しいたします。

★EBUNE船着場のお土産屋さん紹介

▪️陸での思い出を販売している柳本悠花さん。
足元がユラユラ不安定になる船旅には、しっかり踏みしめられる陸の思い出を持っていきましょう!フワフワで柔らかいからって踏みつぶしてしまわぬようご注意ください。

EBUNE大阪•西成船長の1人である柳本さんは、今まで色んな事があったEBUNEの航海の思い出もバックやポーチにして販売中です!

▪️航海の最中「私」を見失わないよう鏡を販売してる秦雅則さん。この鏡には注意が必要で、約束事が記されたメモのコピーもセット販売です!約束事さへ守れば、危険な航海もその後の人生も、無事に成し遂げることができるでしょう。

▪️エビスの金太郎飴を販売している山本和幸さん。失敗した神様といわれる蛭子と同一視され、庶民に親しまれるエビス様と、関西の「飴ちゃん」文化が合体!相手の気持ちを自分に取り込み推し量る、粋(すい)な心を持って乗船しましょう!

▪️ハートのドローイングを販売している利久さん。ハートを描こうと思っていなかったが、ライブペイントで描いていたらハートになったとお話してくれました。プロセスが重要なハートのお土産です!

▪️ベトナム戦争から奇跡の生還を果たしたという栗本世士さん。当時の記憶をとても細かく教えてくれます。同じくらい緻密で小さい船を造形!

▪️心に棲む動物を癒す治療ポット「クリッターシェルター」を販売している田口薫さん。シェルターを出たり入ったりしてる動物たちのキーホルダーや置物のお土産です。過酷な旅路に、いつも小さなシェルターを!

▪️3Uアジール屋台村にも屋台を出して下さってる、高松の完全予約制の古本屋「なタ書」藤井佳之さんは、漂着したビショビショの本と一緒に、ご自身が登場する漫画本を販売。(サークル•俺たちの切り札 発行者•赤目キクヤ)
また西成支部長として山口里奈さんをEBUNEに乗船させてくれました!

▪️「ふしぎなくし」を販売している半坂優衣さん。ヤマタノオロチ退治のお話に登場し、スサノオをパワーアップさせたクシナダヒメ。少女はくしの精になって、髪をとかした人をパワーアップさせてくれます。社会人になったばかりの近しい知人を描いた、アニマル新社会人ドローイングも販売中です!

▪️鼻笛を販売してる柳生忠平さん。ブラジルやカナダのネイティヴから広まったという鼻笛。いま密かなブームが起こっているそう。航海中に海の上でぶつからないように、鼻で汽笛を鳴らしながら進んでいきましょう!制作は「つちのこ絵画陶芸教室」石橋一家のみなさん。

▪️本宮氷さんは墨滲みの偶然性を使って描いた子どものように可愛いハート形土偶ポストカードや、どんぐり•木の枝•プラスチックなどを塗り込めている、触れる絵画を販売。命についての思索をお土産に乗船しましょう!釜ヶ崎夏まつりの慰霊祭に氷さん達のグループがそなえた円空仏の墨絵も手に取って見ていただく事ができます。

▪️「「アイデア」と書かれた紙」を販売している平間貴大さん。アイデアマンはアイデアをお土産に乗船するため、アイデアという言葉を書いた紙をくしゃくしゃにしてアイデアを形にするというアイデアを販売中です。何が起こるか分からない航海、アイデアを持って乗船しましょう!

▪️詩や陶芸、インスタレーション、「空間」というバンド活動をしている下野薫子さん。航海のお土産には、大きな空間へと広がっていく内的な感覚を、もう一度小さな物体へと結晶化し外の世界に託したものを販売中です。小さくても自分の感覚を大切に乗船しましょう!

▪️魑魅魍魎なアヒルを制作されている山本宗さん。EARTH前の路上などで踊られてるデカルコ・マリィさんもアヒルに。童話「みにくいアヒルの子」とマリィさんの仕事から「アヒルコ•マリィ」と名付けさせていただきました。アヒルと違うアヒルの可能性を持って乗船しましょう!

▪️「ポータブル石碑」を販売してる伊藤允彦さん。いつも自分の行動を細かくメモに残してる伊藤さんは、生きた証が刻まれた石碑に憧れが。なんとそれを持ち運びに便利なメモ帳に。今ここにいるという感覚を確かめられるおもちゃ付き。生きてる証をお土産に乗船しましょう!

▪️「わたしの居場所~新世界物語~」の監督、武田倫和さんは、ひろ子ママことのぼるさんが歌う「新世界ブルース」販売中です!
また、師匠の原一男監督「ニッポン国VS泉南石綿村」グッズも追加。大阪泉南アスベスト訴訟8年の記録。 裁判の長い時間の積み上げの中それぞれの方の思いと人間模様。佐藤さんの涙や柚岡さんの怒りへの監督のまなざしが心に残りました。製作ノートやTシャツを販売中です!

▪️尊敬するミュージシャンや芸人、アーティストなどを描いているhiro Cさん。存在しない架空の女性や情景、漫画のキャラも。憧れを追いかけて、乗船しましょう!

▪️弾丸よけ百円ライターを販売してる荒木佑介さん&弓塲勇作さん。ベトナム戦争でアメリカ兵が弾丸をよけるため、人にバカバカしいと言われようとジッポに刻んだ呪文入りライター。「そうさ、たとえわれ死の影の谷を歩むとも怖れるまじ、なぜってオレはその谷のド畜生だからヨ」優しいみんなに大人気。心に火をつけて、乗船しましょう!

▪️「えぶね大勲章」を販売してる井戸博章さん。現代美術の保存修復を研究してる井戸さんは、かつて大阪にあった記録・記憶を習合した図像を考案。その形でお土産にお馴染みの金メダルを制作、継承を目論んでいます。欲望に祈りを刻んだ勲章を胸に、乗船しましょう!

▪️メカで異形な娘「テ巻キ人外」を販売してる阪本さん。一体一体手作りで呪術的。性差を超えた神獣のような方々も。異形っこをいつも可愛い状態にしてあげるため「テ巻キ」でメンテナンス。グッときた人外さんを大切に愛でながら乗船しましょう!

▪️EBUNEあいりんキーホルダーを販売してる林ホノカさん。釜ヶ崎•あいりん地区のあいりんは漢字で「愛が隣にある」と書くことから、住吉大社のおもと人形のように、ウサギ仮面とネコ仮面をつけた2人が向き合うイメージのキーホルダーを制作。愛を隣に感じながら乗船しましょう!

▪️Shu Torigoeさんのお土産作品は、繊細な猫の彫りが入った出刃包丁。魚を捌いて食べていく海の上での必需品であり、護身の武器にもなる猫包丁を持って、乗船しましょう!

▪️ショップ袋と思いきや、底なしの筒を販売してる三毛あんりさん。この筒にはブランド物の包装紙で作られた、僧侶などの服でもある紙衣が装飾されています。決死の航海には持ち運ぶのをやめる、可愛いだけみせたい。反転して欲望に見えるお土産作品です!

▪️サイン風船と作品で使ったドラのバチを販売しているM集会。集団でのコミュニケーションにおける分断や協調の揺らぎを、即興演奏の質として遊戯するパフォーマンスや映像制作を行っている面白い集団。3Uアジール屋台村イベントでは1階と2階を使って、空間の違いと全国を移動する意味が含まれた作品を公演!

▪️「未来老人カネキの新哲学」販売してる金木義男さん。「宇宙人のツッコミ」「金木義男の哲学」に続く新刊です。具体での活動と挫折、その後働きながら哲学の道へ。今も具研の条件を大切に、自分で見つけた真の考え方、人間問題解決を思索されてます。ほしい方は金木さんを呼び出す形式!

▪️「出航」という絵を販売してるチエボウさん。たどり着いた場所や人、そこから得たものをイメージと繋ぎ音楽と踊り描く画家。船なのに大きな人間として描かれてます。手には船と船をつなぐ「もやい」の綱が!

▪️アトリエひこのメンバー松本国三さんの「手紙 松本国三」もお土産屋に!通天閣近くに住んでた松本さん、特別というわけじゃない日常や、ちょっと笑える面白さ。人との関わりやライフワークがつまっています。文:石﨑史子/帯栞:辺口芳典/編集・デザイン:秦雅則

▪️「さる」がお土産屋に!黄泉の国から漂着、 堀尾貞治さん。寺川大地さんコレクションの干支シリーズ。当たり前すぎて意識しないものを見えるものにする「あたりまえのこと」作品。具体メンバー。陶芸作品や地面をなぞった巻物も。

▪️大橋正教さん絵本「すーさんはさぼてんがきらい」うにょうにょ、とげとげと格闘するすーさん。破れやすいラスト1冊なのでご注意!

▪️猫バッチや魚など動物のオブジェ、ジャスパージョーンズ/スリーフラッグスのパロディ作品、原子爆弾セット、EBUNE千手観音などのブリキ作品を販売してる三喜徹雄さん。PLAYメンバー。大好きで大嫌い、LOVE & HATEのおもちゃたち。猫バッチは一つ一つの名前も面白いです。成田屋にもコレクションが!

執筆・撮影 / KOURYOU


EBUNEの物語はこちらで連載中です!


東間嶺さんに取材いただいたレポートはこちら
(月刊美術批評WEBマガジン・レビューとレポート)

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