ミミクリー・ガールズ (電撃文庫) 著 ひたき
【策謀と怨嗟渦巻く戦禍にて、巨悪を封じる一発の弾丸となれ】
人工素体として、少女に転生した男達が己の矜持を懸けて任務を全うする物語。
見目麗しい機械仕掛けの美少女達の正体は、妙齢の脂の乗ったナイスガイ。
その設定だけでも笑えるのに、各方面での天才であるクリス達は、悪名高い国際犯罪組織から大統領の娘を擁護する任務を受け持つ。
少女に転生したからこそ悩む自己同一性と、壮大な敵から世界の平和を守り抜く葛藤。
身体がどれだけ壊れようが、人工素体として戦禍に投下される。
凄絶な戦場での戦闘と楽しいティータイムでの作戦会議。
そのジェットコースターのような緩急の塩梅が唯一無二の没入感を醸し出す。
目まぐるしく変わる戦況で、可愛いは正義と宣うようないっそ清々しさがあった。
個性豊かなのチームメイトのスペシャリスト、近接格闘のマーリン、射撃手のジブリール、電子工作員のルーシー。
自己主張が激しい凸凹チームなのに、ここぞという時には一致団結して、逆境を跳ね除ける。
壮大な巨悪を討ち滅ぼし、闘う理由を、無垢な笑顔を守れるのか?
全ては平和を守る為、己の全部を懸けて任務を遂行するのだ。
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