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自分の中に人格が6つ。人生の選択は、一貫してなくていい。

社会人3年目の春、高校の頃に仲の良かった友人に会う機会がありました。その子は当時「法律に関わる仕事がしたい」と言っていましたが、見事にパラリーガルになっていることを知り、私を含め高校の同級生たちは「本当に夢を叶えてる…!」と驚嘆していました。

一貫性を持ってなにかに取り組む人は素敵ですよね。特にスポーツや芸術といった専門的なスキルが求められる業界が引き合いに出されて、「諦めなければ、夢は叶うんだ!!」と、ストイックに積み重ねてきた努力が美しく語られます。
本当に一つのことを成し遂げられる人は素晴らしい、でもそれができない人もいます。というか、必ず一貫していなきゃいけないんだっけ?全く、そんなことはないと思います。

自分の力でお金を稼ぐようになってから、社会のルールを知りました。それは、「正解は、対峙する状況によって変わる」ということ。いくら自分が一貫していようと、周囲の環境は目まぐるしく変わるし、立場によっても正解は変わります。
例えば起業したとして、最初は少数の人を幸せにすることを目的に、質に拘ったプロダクトを提供していたとしても、会社の規模が大きくなって、多くの顧客をゲットすることが目的となれば、効率化を優先して多少品質を落とすかもしれません。
若い頃はやりたいことをするのが一番!と考えていても、歳を重ねて、守るべきものができた時は、やりがいよりも年収が気になってくるかもしれません。

そんな時に、昔の自分との約束を破らず、一貫性を保てないのはなぜなのか?経験の積み重ねで価値観がアップデートされたから、という考えからもあると思いますが、私はそもそも人間は一貫性のある欲望を抱く生物ではないと考えています。一人の人間には過去の経験によって構築された人格がいくつか眠っていて、どの人格が強くなるかによって、幸せの定義や意思決定が左右されるのではと思っています。

人格と聞くと「多重人格なの…??」とちょっと身構えるかと思いますが、そうではなくて、あらゆる種類の欲望を沸かせる感情、と表現した方がいいのかもしれません。実際に私には、以下の6つの人格が眠っていると思っています。

  1. 小学生:競争心強めで負けず嫌い。絶対に1番になりたい。勝気で、褒められるのが大好き。

  2. 周囲から好かれたい女子大生:女性として美しくありたい。顔も美人で上品で、教養もある女性になりたい。

  3. 受験生:研究者のように、ずっと新しい知識を吸収していたい。とにかく勉強・読書が好き。

  4. 夢追い人:スケールが壮大で、大きな主語で物事を語りたい。宇宙、医療、ヘルスケア、貧困、差別、、、この世に眠る大きな課題の解決・新しい世界の創造を追い求めている。

  5. 自我:生きる理由を求め、個性を追い続ける。社会の誰にどう思われようがそんなものは構わない。自分をよく知りたがり、他ではない安定した個の確立を目指している。

  6. 臆病者:失敗が怖い。過去の出来事に因果を求め、また失敗しちゃうんじゃないか、自分はやっぱりダメなんじゃないか、他の人が羨ましいと、部屋の隅っこでずっと泣いている。

こうやって並べてみると、かなり痛い自分もいて恥ずかしいのですがww
この6つの人格は、過去の経験から生み出されてきたものです。例えば、クラスで1番になることに拘った小学生時代や、アナウンサーに憧れた高校・大学時代、勉強がとにかく楽しかった浪人時代など、一時は彼らが全面的に出て生きていた時期もあったのですが、今は引っ込んでいます。
じゃあ今はどの人格が強いのか、と言われると4.夢追い人と、6.臆病者な気がしますね。次働く職場は自分のやりたいことと、リスク許容範囲の掛け算で選択しました。

ライフプランを立てる際や、就活の時に改めて自己分析する機会もあると思いますが、ご参考までに!

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