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今日でなくても可能性はある

1995年1月17日から30年の節目だから、というわけでもないが配信を鑑賞。

2009年放送
ケータイがガラケー

もしも東京に、阪神や東北のような直下型大地震(最大震度7)が起こったらどうなるか、というストーリー。

主人公は女子中学生、未来。思春期真っ只中の彼女は学校にも家族にも、なにかとイライラしている。
やたら懐いてくる弟が鬱陶しくてイライラ、
仕事ばっかりで夏休みにも遊びに連れてってくれない父にイライラ、
誕生日なのにダイエットだからと丸いケーキを買ってこない母にイライラ。
全部にイライラしながら弟と出かけた東京・お台場で独りごちる。
「こんな世界、壊れちゃえばいいのに」
その直後、大地震は起きた。

描写はマイルドにされていただろうし、たまたま出会ったシングルマザー・真里はあまりに親切すぎる。
だが「もし自分が未来だったら」あるいは「真里だったら」と想像するなら、話はまた違ってくる。

年齢は逆行しないので自分が想定するならば、未来より真里の立場だろう。
彼女の面倒見の良さは、一児の母だからという言葉ではまかないきれない。
もし出先で大地震にあって、偶然子どもと一緒になったら。
そりゃ一通りのことはヒトとしてするとは思う。怪我の具合を聞くとか、避難所まで送り届けるとか。でも一緒には行かないし、癇癪にも付き合ってられない。(多分早々に堪忍袋の緒がキレる)
自分は自分だけで手一杯だろう。

しかし現実には、親切な人はたくさんいる。極限の状態で差し伸べてくれる手が、ないとは言い切れない。
それを当てに非常事態を想定することはできないし、逆に火事場泥棒や関東大震災時の流言ような非人道的なことも起こり得る。
それでもそれでも、と思いたくなるし、せめて努力はしたいと思う。


現実に首都直下型大地震が起こったらどうなるだろう。

日本の主要な施設が東京に集中していることを思えば、かなり混乱を極めるのではなかろうか。首脳陣が被災したら地方がリーダーシップを取ることになるのだろうか。
うまくいく気がしない。
物流も滞るだろうし、経済も当然今まで以上に落ち込むだろう。

先日は南海トラフ巨大地震の30年以内発生確率が80%に引き上げられた。
防災グッズを備えておかねば、とは思うがこのアニメのように出先で被災する場合も大いに有り得るわけで。
食べ物がなくても暑さ寒さの備えがなくても困るが、もし眼鏡をなくしたら詰む。周囲の様子がわからず逃げるに逃げられずにアウトである。視界だけはなんとしても死守せねばなるまい。

なにかで聞いたことには、薄型のラジオを携帯すること。
やはりラジオは災害時に強いイメージがある。非常用持ち出し袋に準備するものとは別に、通常時のお出かけ用としてちょっと探してみようかなと考えている。

人間は、喉元をすぎればすぐに忘れる。
節目でもなければ備えたり、考えたり、なかなかしない生き物である。
とことん付け焼き刃というかその場限りだなとは思うものの、そんなものでもしないよりはマシだろう、とも思った。


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