2021年1月に読んだ本を振り返る。
こんにちは、えびかずきです。
新しい年が始まったと思ったら、あっという間に2月になっていました。
かなり遅くなってしまいましたが、
今回は1月に読んだ本を振り返っていきたいと思います。
1月はいつもより少なめで合計7冊読みました。
今月最も刺激を受けた本
『スマートスピーカー × AIプログラミング 自分でつくる人工知能』ポンダッド
Pythonでスマートホームを自作するための本。
RaspberryPiをサーバーとすることで、Amazon EchoやGoogle Homeを経由して家の家電を自由に操ることができます。
百聞は一見にしかずということ、下に私の作品を載せておきます。
実はだいぶ前からIoTに興味があって、
ラズパイとかeRemoteとか機材はいろいろ準備してはいたのですが、
なかなか手をつけられないでいました。
そんななか今回、引き出しに眠っていた機材をせっせと取り出して、彼らが日の目を見る時がようやくやってきました笑
この本に関しては、
あちらこちらに説明不足な所や情報が古い箇所がありましたが、ある程度ITリテラシーがある人なら問題ないレベルです。
一日中熱中して家中をスマートホーム化できました。
今ではテレビ・エアコン・照明はほとんど「OKgoogle」で動かしてます。
とにかく楽しかった!
ソースコードは著者のGithubリポジトリにて公開されていましたので、こちらからコピぺして使わせていただきました。
IT技術系
『Pythonで動かして学ぶ! Kaggleデータ分析入門』篠田 裕之
Kaggleを初めてみたい人向けの入門書。
サクサク読めて、なかなか面白かった。
2020年5月時点で、全Kaggleユーザー約11万人のうちGrandMaster:180人、Master:1,417人、Expert:5,477人らしい。
私も今年Kaggleを始めたので、まずはExpertを目指す!
一応アカウントを貼っておきます↓
初めて知ったこと:
探索的データ解析(EDA)
『PythonでExcel、メール、Webを自動化する本』中嶋英勝
最近この手の業務効率化の実用書がざくざく出てる。
仕事柄、これ関係の目についた本は一読するようにしてるのだけど、
この本は、Webスクレイピングまで扱っているところ良かった。
特にseleniumでWebdriverを動かすやり方が丁寧に書かれていて参考になる。
多くの業務効率化本はOpenpyxlでExcelを操作して終わりって感じだけど、これは一味違う感じで実用性を感じた。
おすすめです。
気になった内容:
・Awesome Python:よく使われるライブラリがまとめられている
・seleniumIDE:エクセルのマクロの記録みたいな感じで、手動操作をコード化してくれる。
便利なライブラリ表が参考になった。
特にメールの送受信なんかはまだやったことがないので、今後試してみたい。
『仕事と遊びに役立つPython活用術』日経ソフトウェア
日経ソフトウェアの雑誌。
試してみたいこと:
・pyPDF2でPDFの結合ができる
from PyPDF2 import PdfFileMerger
input1 = open("1.pdf",'rb')
input2 = open("2.pdf",'rb')
mgr = PdfFilemerger()
mgr.append(input1)
mgr.append(input2)
output = open("12.pdf",'rb')
mgr.write(output)
output.close()
input1.close()
input2.close()
・Telloという軽量ドローンがある
TelloEDUを使えばプログラミングもできる。
「大学4年間のデータサイエンスが10時間でざっと学べる」久野遼平
10時間で学べるシリーズは正直駄作が多いイメージ。
残念ながらこの本もその一つだと感じた。
この本からは何も学べないけど、何を学べば良いか知りたいという人にはまあおすすめしてもいいかなという程度。
気になったこと:
データコンペでkaggleの他に、DeepAnalyticsってのがあるらしい。
流行ってるかは知らないけど、ちょっと見てみようかな。
ビジネス書
『未来に先回りする思考法』佐藤航陽
テクノロジーの進化に着目して、これからどう動くべきかを論じたビジネス書。
ちょっと科学をきちんと理解してないにおいがしたけど、大筋は面白かった。(人間がラプラスの悪魔に近づいてるみたいな文章があったけど、量子論の不確定性からして現代科学の考え方とちょっとズレてると思う。)
面白かった内容:
・Googleでは勤務時間の2割を自分の好きな仕事にあてる。理由は経営陣の意思決定ミスのリスクヘッジ。
・競争に巻き込まれずに一人勝ちするには、他人には理解不能なアイデアを実行すべき。
論理的には納得だけど、他人に理解不能なことを実行って難しいですね。
その他
『アンダーグラウンド』村上春樹
1995年3月20日に起こった地下鉄サリン事件の被害者60名のインタビュー集。全777ページ。
現場に偶然居合わせた被害者の方達の生々しい記憶が綴られている。
とにかく分厚い本で、全777ページもある。
おそらく私がこれまで読んだ文庫本の中では最もページ数が多いと思う。
それも苦しい記憶をたどりながらインタビューに応じてくれた60名の声を、しっかりと公に届けたいという思いから、結果的にこのページ数になったのだと感じた。
私自身、この本を読むまでは地下鉄サリン事件のことをほとんど知らなかった。
さすがにオウム真理教が起こした事件ということは知っていたけれど、当時私はまだ6歳ということもあって、事件の内容をよく理解できていなかった。
この本に納められているのは、現場に居合わせた被害者の方達が、その時感じたこと、思ったことなど、それぞれのストーリーが重視されている。
村上春樹らしく、一人一人の記憶に熱心な興味をもって、インタビューが行われているので、その時の状況を当事者目線で感じることができる。
中でも私が印象に残ったインタビューは以下2名のもの。
一人は有馬光男氏(仮名)。
被害者でありながらどこか他人事のように感じてしまう自分はまずいんじゃないかと感じている彼は続けて以下のように語っている。
戦争が終わって何十年かの間に経済が急成長して、危機感を欠いたまま物質ばかりが大きな意味を持つようになって、人を傷つけてはいけないだとかそういう気持ちがだんだん薄らいできた。そういうことは前からいろんなところで言われてきたわけだけれど、それが実感として迫ってくるようになったんですね。そんな気持ちのままで子どもを育てていって、果たしてそれでいいんだろうかと。これはやはりまずいんじゃないかと。
以前読んだ岡潔の『春宵十話』でも日本の教育に対する危機感としてこういったことが語られていたが、やっぱり人間は豊かな情緒を持って生きるべきであると思う。うまく言えないけど。
もう一人は中山郁子氏(仮名)。
彼女はインタビューの中でこう語っている。
いろんな質問の中で、「後遺症はありませんか?」と訊かれるのが一番嫌です。「私は大丈夫」と思って、それを支えに生きているわけですから、
ー中略ー
でも考えてみたら、後遺症はないですかと訊かれることが嫌だと言うこと自体が、あるいは一つの後遺症なのかもしれません。
直接的な後遺症を感じていなくても、やはりサリン被害という前例の極めて少ないレアケースであるということで、長期的に何か健康被害あるんじゃないかという考えは拭いきれないだろうなと想像できる。
そういった精神的な負担も含めて、後遺症とも言えるわけで、被害者は身体的、精神的に、我々が計り知れないほどのダメージを受けているということだと思う。
まとめ
1月もやっぱりIT技術書が多めでした。
最近特にPythonが楽しくて仕方がない。
2月もどんどん読むぞー!
ちなみに今は積読が45冊もある状態です。
読み終わった本はメルカリで売ってます
欲しい本がありましたら是非どうぞ。
https://www.mercari.com/jp/u/871562295/