謎のビデオ。
謎のビデオ。
アメリカ出身の芸術家。アンディー・ウォーホル。
ポップアートの巨匠と呼ばれています。
有名なのはマリリン・モンローやキャンベルスープの缶の作品。
この人の名前を初めて聞いたのは中学2年生の時。
教えてくれたのは、先日ここにも登場した美術部のロン毛先生です。
「今日はみんなでビデオを見よう!」と、言い出した先生。
「え?大丈夫?怪しいヤツじゃないよね?」とザワつく生徒。
先生の一言でその日の活動が石膏デッサンからビデオ鑑賞会へと変わりました。
「ビデオ」というワードに闇と時代を感じる…笑。
そこに登場したのがアンディー・ウォーホルです。
全編白黒。字幕。
インタビューを交えながら彼の作品や制作過程を紹介…という内容だった気がします。
そう、ロン毛先生はアンディー・ウォーホルが大好きでした。
これがなかなか衝撃的。
まず、字幕が見えない。
目が悪い、席が遠い、テレビが太陽光で反射している、原因はいろいろありますが。
画面の背景が白なのに、そこにかぶせる字幕も白…というのが最大の原因。
中学2年生にとって流暢なイングリッシュのヒアリングは至難の業。
字幕の有難さを実感する14歳。
あと、もう1つ衝撃だったのが制作過程。
何を製作していたのかは流暢すぎて聞き取れませんでしたが、おじさん2人が向かい合ってひたすらパンチを繰り返す…というシーン。
しかも、殴り合うわけではなくて、絶妙にお互いの拳が届かない距離感でパンチを繰り返すという不思議な構図。
無言でパンチを繰り出すおじさん2人。
それを見つめるもう1人のおじさんことアンディー・ウォーホル。
なんだ!?このシュールな構図は!?
終始、謎のままビデオは終わりました。
私の脳みそはアンディー・ウォーホルを「衝撃的なおじさん」としてインプットしたのです。
今になってあのビデオが見たい。タイトルも発売元も分からないのに。
あれはどこからやって来たのか。
当時の部活仲間に連絡をしたところ、ビデオを見た記憶はあるらしい。
マリリン・モンローとキャンベルスープは覚えてるって。でも、パンチを繰り出すおじさんは誰も覚えていない。
パンチングおじさんは幻なのか…?
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