五首連作【性格のせい】




極東ではじめて眠る友人に枕を抱かせている熱帯夜


思い出を作りに脇をすり抜けて行ったドレスの裾を残して


風吹けばとろみがかってゆく服であなたを生前から見届けた


抜け駆けをふたつ許して新しい軍手を拾うのも性格のせい


アクセスが難しかった眼鏡屋とその界隈にもやがかかって




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