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鍼灸師、マッサージ師、柔道整復師は論文を読むべき

鍼灸師、マッサージ師、柔道整復師の皆さん、論文を読んでいますか?
私はこれらの職業こそ、論文を読むべきだと考えます。
鍼灸師、マッサージ師、柔道整復師は知識を得るのに、とても苦労しますよね。
セミナーを受講するか、職場の同僚に教えてもらうか、
ネットで調べてみるか。
ですが、この業界は古い情報や誤った情報が沢山出回っています。
皆さんが得た情報が、そういった情報の可能性は大いにあります。

鍼灸に関して書くと、昨今は国内外で活発に研究がすすんでおり、
研究論文の数は急速に数を増やしています。
欧州、アメリカなどは特に活発で、公的資金を費やし大規模な臨床研究も行われているようです。
こういった背景から、今まで明らかになっていなかった事が科学的に証明されるようになり、以前は効果があるとされていた疾患が、最近の研究では実は効果がない事が判明するという事が起きています。
ですので、医療を提供するにあたって最新の情報を得る必要があるのです。

しかし、日本の鍼灸師は、未だに古典に記載されているような伝統医学を参考にしている節があります。
伝統的な歴史があるからといって、すべてが正しいとは限りません。
今は古典に記載されている事の真偽を解明する事はあっても、参考にする時代ではないのです。

また、最新の情報とうたっているものも、情報の発信元にそれが正しい情報とは限りません。
昨今はSNSで様々な治療法のセミナーが広告で流れていますが、誤った情報が多く流布されています。

例えば、身近な例でいうと美容鍼ってありますよね。
美容鍼の効果の一つに創傷治癒機転によるコラーゲン、エラスチンの増加
→ 肌の弾力増加 シワの改善といった事を謳っているセミナーや治療院が数多くあります。
しかし、鍼灸施術で使われる鍼を刺入することで創傷治癒が起き、
肌の弾力が増加、シワが改善するといった機序は全く根拠がありません。
どうやら、ダーマローラーにより起きる、創傷治癒と一緒くたにしている様です。

他の業界であれば、誤った情報を流しているインチキセミナーは受講者が集まらず淘汰されるのですが、あはき師と柔道整復師は学生時代から論文に触れる機会がほとんどなく、情報リテラシーが低いです。
ですので、インチキセミナーに参加してしまう方々が後を絶ちません。
その結果、インチキセミナーは淘汰されず残り続けるのです。

論文を読めれば、誤った情報を吸収せずに済みますし、
高いお金を出してインチキセミナーに参加せずに済みます。
情報の取捨選択ができるようになるのです。

こういった理由から、鍼灸師、マッサージ師、柔道整復師こそ論文を
読むべき
だと私は考えます。

特に鍼灸は世界的にエビデンス(科学的根拠)が求められる流れになっています。
一人でも多くの方がEvidence based medicineならぬ、
Evidence based Acupunctureを目指して欲しいと思います。
そうすれば、自分だけでなく患者さんを守ることにつながりますよ。

その他、論文に関することを解説しているので、是非読んでみてください。

また、鍼灸×リハビリの施術法について解説していますので是非、ご覧ください。


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