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アパレルショップオーナーになった話

GWなので長文挑戦します。お手柔らかに。
時間があれば、前回の記事から先に見た方が分かりやすいと思います。

はじめに

Twitterでフォロワー数3万の「中華美女」を運営していました。
そこでの収益化手段として、洋服のEC販売に参入しました。
(EC販売とは、商品をネット上で販売する電子商取引のこと。)

ショップ名のEATONは、逸東の文字に由来しています。
上のURLは実際販売していたショップページです。
事業立上げから終了するまで、一連を振り返っていきたいと思います。
この記事が、何かしら誰かの役に立てれば嬉しいです。

1、計画と実施

事業を行う4ヶ月前ぐらいから、企画書を作成していた。下はその最終盤。

企画書1
企画書2
企画書3
企画書4

簡単にまとめると、中華美女で集客して、ECサイトで洋服を販売する流れ。

一丁前に初年度、売上1,000万円、3年後には1億円の計画。
計画立てたは良いものの、具体的な未来は実際イメージできていなかった。
計画の未来をイメージできる。できない。は後々結構重要になると思う。

■投資を受ける

事業を実施するにあたり、自己資金だけでも十分であったが、たまたまネットECに強い方をご紹介いただく機会があり、上の企画書を見せた所、「投資します」との連絡を頂く。
私も1人でやるよりアドバイザー的な方がいる方が力強いと判断し、投資を受け入れることに。共同創業者として事業に参加することとなった。
私のこの判断が後に失敗する原因になる。

■情報収集

洋服販売を始めるにあたり、全くのど素人なので先に情報収集をに行った。
まず主に、下記3点について情報収集して丸パクリしようと考えていた。

①どの販売プラットフォームで何を売ってるのか。実際売れてるのか。
②商品の質はどんな感じなのか、どう梱包・発送しているか。
③どこから商品を仕入れているのか。

この時参考にしたのが、「17kg」「個人輸入EC」「県内実店舗」で実際に商品をECサイトで購入したり、実店舗に行ってみたり情報収集した。

●17Kg(ネット販売大手)
中国輸入で同じ様な商品を取り扱っている大規模なECサイト。
当時は人気で原宿や名古屋等に実店舗も展開していた。かなり参考にした。

17kg原宿店へ視察に行った。
17kgの商品を実際に通販で購入した。包装とありがとうカードを参考にした。

●個人輸入EC(個人運営のECサイト)
個人経営のBASEやSTORESのECサイトを参考にした。
特に、販売ページのデザインや店舗規約の書きぶり等が参考になった。

●県内実店舗
県内の実店舗にも同じ様な商材と取り扱う洋服屋があったので、3、4店舗視察に行った。中でもKOREA MARTは特に取り扱い商品のジャンルや価格帯が似ていたので、販売価格や利益の乗せ方等を参考にした。

県内イオン内にあるコリアマート。商品ジャンルを参考にした。

視察や競合のサンプル購入することで、なんとなく売れている商品ジャンルやお客さんの層、発送物の梱包方法などがイメージできた。

■商品仕入

仕入先は、主にアリエクタオバオ等の中国の大手卸売サイト
大手アパレルブランドの並行輸入品やノーブランドの洋服が大量にある
その中から、日本で販売したい商品を選定し、リスト化して中国人の仲介役に共有。その後、仲介人が中国で商品を取りまとめて梱包して、日本へ発送する。という流れ。一回の仕入作業で大体、1ヶ月程時間がかかる

私の場合仕入商品は、①競合のショップで売れているアイテムと②雑誌やネットからの流行を推測して、2パターンの商品を仕入れた
仕入は全部で3回実施。1回目はテスト仕入で10万円、2回目は20万円、3回目は10万円。の合計40万円分。アイテム数にして200点ぐらい。

実際使用したの仕入リスト。これを中国の仲介役に共有する。
女性ファッション誌とかに載っている洋服も仕入時の参考にした。
部屋に積み重なる在庫。在庫を抱えるのはめちゃ不安になる。

■商品広告

販売開始する直前に、インフルエンサーに実際に商品を着用してもらい、それを各自のSNSで発信して頂いた。本当にありがとうございました!

2、早くも失敗

販売開始から1週間後、初の購入者が現れる。続いて次々に購入の兆しが。
自分で仕入れた洋服が売れるのはとても嬉しかった。
今まで費やした時間と労力は、間違ってなかったんだと少し安心する。

初めて売れた商品はセクシー系のトップス

しかし、売上が上がるにつれ、投資家との意見が合わなくなる
もっと中華美女やインフルエンサーで広告を打って、ドンドン売上を上げたい投資家と、一つずつの作業をしっかり確認しながら事業を進めたい私。

中華美女あっての洋服販売。広告を打ちすぎるとフォロワー数減の可能性があった。広告は小限に留め、時間を掛けてでもしっかり売りたかった。
そのあたりで意見が食い違い、大きな売上が出る前に、解散を持ち掛けた。

解散条件として、投資金の返還と中華美女の引渡しがあり、私は承認した。
結局、私の元には大量の在庫だけが残った。


3、地道に売り続ける

集客の柱であった中華美女が消滅し、自社ECサイトでの販売は難しくなった。しょうがなく、当時出始めのメルカリSHOPへ登録、そこで販売した。

市場競争が激しいメルカリでは、自社商品のブランディングは難しく、元々の売価の1/3程度でしか売れなかった。6,000円商品が2,000円の価値に。
ブランディング(差別化)の重要性を学んだ。

※メルカリSHOPは、普通のメルカリと違って店舗特化型でコメントのやりとりが不要。商品登録が一括でできたり、メルカリより便利であるが、しっかりとした事業者登録が必要になる。

この売価では儲けは出ない。それでも商品の需要がある限り売り続けた。
メルカリ、メルカリSHOP、、ラクマ、手売り等、売り先を探し続けた。
結果、仕入時に200点あった商品を半分以下にすることができた。

下の写真は販売事例(一部)

下は、メルカリSHOPの実際のアカウント。
中華美女が無くなって1年が経過、市場競争があるメルカリでは、かなりの低価格でしか商品が売れなくなってきた。

※メルカリSHOP評価数と購入数は一致しない。評価なしユーザーが大半。

自分が仕入れた商品が売れるのが嬉しくて、販売用だったネックレスやブレスレットをおまけで付けたり、注文が入って1時間以内で発送したり、購入者に満足してもらえる様に工夫した。

最終的に、リピート購入者が数名ついたり、再入荷希望が付く程、お客さんに求められるSHOPになることができた。

4、事業精算

2023年4月末。
中華美女が無くなって1年以上が経過した。洋服販売事業を精算した
下の表がネットで販売した実績。
※手売り分やインフルエンサーへの販売分はこの表には入っていない。

EC事業の売上管理表

総仕入:400,000円(概算) 仕入数:200点
総売上:104,162円 販売数:59点 平均売価:1,765円となった。
その他:インフルエンサーへの提供30点、手売り30点、残80点。
その後、残80点はリサイクルショップへ販売。

金銭的には大きなマイナスだが、その分学びも大きかった。

2023年4月30日、全ての在庫を売り切り、洋服販売の事業を終了した。

4月30日の最後の在庫。段ボール10箱から4箱になった。

学びと今後

学び

・ブランディングの重要性。→ブランディングにも大きな価値がある。
・商品があって初めてモノが売れる。→商品がなければ選択肢にも無い。
・商品は80%の状態で運ばれてくる。→自分で120%にする必要がある。
・私はBtoCが好きだ。→お客さんが喜んでもらう姿が嬉しい。

同じチャンスがあるならば、次はもっと上手くできると思う。
もし中華美女があれば、どれだけ売れていただろうと想像も膨らむ。。

今後

中国に行きます。
世界の工場、消費大国、ネット販売のメッカである中国で現場を見て・体験して日本での事業に活かして行きたい。
日本(沖縄)にもポテンシャルがあると感じていて、商品企画とかして県外(本土、アジア)に向けて販売できないかなと考えています。
また逆も然りで、アジアの良いモノを日本(沖縄)に入れることができれば面白いのでは無いかと考えている。

今回学んだことを活かし、それらが達成できる様動いていきます。

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